コラム
» 2007年07月28日 08時00分 公開

MS、「Software plus Services戦略はいまだ構想中」と発言

MicrosoftのSoftware plus Services戦略の全貌がみえないのは、いまだに細部が固まっていないためだとケビン・ターナーCOOがコメントした。

[Peter Galli,eWEEK]
eWEEK

 「Software plus Services」計画や「Live」アプリケーション戦略に関するMicrosoftの説明がややもすれば曖昧になるのは、同社自身がこれらを完璧には把握できていないからだという。

 こうした内幕を明らかにしたのは、ワシントン州レドモンドを拠点とするMicrosoftの新しい方向性を語り、パートナーや開発者、顧客らを興奮させた同社の最高執行責任者(COO)、ケビン・ターナー氏である。

 ターナー氏は先ごろeWEEKのインタビュー取材に応じ、「Software plus Services戦略について以前より深く論じ合うようになったのは、つい最近のことだ。今後は、われわれの新たな戦略を市場に浸透させるために、(Microsoft最高経営責任者の)スティーブ・バルマーがつっこんだ内容を説明したり、わたしが戦略や方向性を話したりする機会が増えるだろう」と述べた。

 だがターナー氏は、実はMicrosoftもSoftware plus ServicesおよびLive戦略の詳細を完全に詰めたわけではないと、Microsoft陣営にしては比較的珍しい発言をしている。「われわれにも戦略の細かい部分はまだわかっていない」(ターナー氏)

 特にLive戦略に関して、すでに固まっている項目の情報でもMicrosoftが明らかにしていないのは、他社との競争関係を配慮してのことだと、ターナー氏は説明した。

 「確かに、すでに決定した事柄もいくつかあるのだが、ビジネスのヒントを自らから公表して他社に活用させ、自分の首を絞めるようなことはしたくない」(ターナー氏)

 Microsoftの関係者は、「適切なタイミングを見計らって、自分たちが知っていることを知ったときに」発表していくと決めたのだという。

 Googleなどの企業がSoftware plus Services戦略を進めるうえで脅威になるかと尋ねたところ、ターナー氏はMicrosoftのパートナー層に言及して次のように答えた。

 「Microsoftには、パートナー企業のエコシステムがある。彼らは、そうしたパートナーエコシステムを実質的に持っていない。Microsoftは、パートナーのエコシステムがあってこその企業なのである」(ターナー氏)

 もっともそのパートナーは、Microsoftが新戦略をいかに展開していくのかや、利益を生み出す仕組みはどのようになるのかといった情報を、もっと提供してほしいと考えている。

 「Software plus Services計画は、昨年の『Worldwide Partner Conference』で発表したのだが、当時は出せる情報がほとんどなく、Microsoftが隠し事をしていると人々に思わせる結果となってしまった。しかし実際は、そのころはまだ戦略の細部を論じ合っているところだったのだ」(ターナー氏)

 同氏によると、Microsoftは今も議論を続けているらしい。「現時点で、戦略の全容を把握できたと言うことはできない。ただし、1年前と比べれば多くのことを学んだし、来年はさらに多くのことを学べると思っている」(ターナー氏)

 ターナー氏はパートナー企業から、現在の事業にSoftware plus Servicesの概念を取り入れるべきかという質問を、たびたび受けているという。もっとも同氏は、その大半が当面は静観の構えを取るであろうことも理解している。

 「われわれが戦略を作り上げるのに力を貸してほしいと、パートナーに働きかけているところだ。今はまだ見えていない部分も多いが、パートナーの協力が得られれば、あらゆる方面にメリットをもたらす方法を考え出せると信じているし、実際にそうした試みを真剣に進めていこうと考えている」(ターナー氏)

 Microsoftはパートナーに対し、一歩引いて同社の動向を見守るのではなく、戦略を積極的に支持して、立案の過程に参加してもらいたいという望みを抱いている。「傍観しているだけでは、他社に後れを取ることになるだろう」と、ターナー氏は警鐘を鳴らした。

 こうした取り組みは、7月26日にレドモンドの社屋で開催された金融アナリスト向けの年次会議でも、最重要項目として扱われた。同会議には、バルマー氏およびMicrosoft会長のビル・ゲイツ氏や、さまざまな製品部門の幹部責任者と情報を交換しようと、一流の金融アナリストらが集まって来る。

 Microsoftは、同社の本拠地へ年に一度の「参詣」を行った人々にとっておきの情報を提供しているが、今年はSoftware plus ServicesおよびLive戦略から同分野における競合社の動向まで、豊富な話題を用意している。

 2008年2月27日に堂々のデビューを飾る「SQL Server 2008」「Windows Server 2008」「Visual Studio 2008」も、大きな注目を集めそうだ。

 そのほかにも、アナリストが常に気にかけている同社の収支はもちろん、コンシューマ製品「Xbox」の立て直しに10億ドルを投じる計画の影響についても、質問が集中する可能性がある。

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