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» 2007年09月14日 18時42分 公開

NEC、「協調型」セキュリティの枠組みを拡大

NECは、製品やパートナー企業との連携で包括的なセキュリティ対策を行う「協調型セキュリティ」の新製品とパートナーを発表した。

[國谷武史,ITmedia]

 NECは9月14日、同社のセキュリティソフトウェア「InfoCage」とパートナー企業の製品およびサービスを組み合わせて包括的なセキュリティ対策を提供する「協調型セキュリティ」ソリューションの拡大を発表した。InfoCage新製品と新パートナーによるサービスが9月下旬から順次提供される。

岡田高行執行役員

 協調型セキュリティは、NECが2006年9月に発表したセキュリティ対策のコンセプト(関連記事)。「『協調』には製品同士の協調、パートナー企業との協調という意味が込められている」(岡田高行執行役員)。InfoCageを中核に、提携ベンダーのさまざまなサービスを組み合わせることで包括的なセキュリティ対策を提供する。

 岡田氏は、「協調型セキュリティの発表から1年がたち、数多くのユーザーやパートナーから評価をいただいた。今回の枠組みの拡大によって、協調型セキュリティが確立する」と述べた。

 協調型セキュリティでは、主にサーバやネットワーク、クライアントPCといった個々のインフラに対するセキュリティ、基幹業務システムや業務アプリケーションなどシステム全体に対するセキュリティ、セキュリティを包括的に管理するマネジメントの3つの観点でアプローチする。

協調型セキュリティの運用イメージ。個々のセキュリティ対策を組み合わせるケースは幾つもあるが、協調型セキュリティは1つのプラットフォーム上で組み合わせることができる対策が従来以上に幅広く、段階的に拡張させていくこともできるという

 今回はこれらの観点に基づいて、協業体制の拡大、統合運用管理ソフトウェア「WebSAM」およびInfoCageの新製品発売、パートナー制度の新設が発表された。

 まず、マネジメントソリューションではシマンテックとセキュリティコンサルティングで協業すると発表された。具体的には、企業システムの脆弱性の診断と対応について、シマンテックのセキュリティコンサルタント(国内70人体制、関連記事参照)とNECが、システムの構築から運用開始後に至るまでの各フェーズに即したコンサルティングサービスを共同で提供する。また、NECではシマンテックのノウハウを習得した250人体制のコンサルティングチームを2009年度までに組織するという。

 新製品では、InfoCageの管理用ソフトウェア「InfoCage セキュリティリスク管理」、WebSAMではID管理の「WebSAM SECUREMASTER/EnterpriseIdentityManager」「同EnterpriseAccessManager」が、9月下旬から順次発売される。

 InfoCage セキュリティリスク管理は、ネットワーク接続機器の情報を収集する「InfoCage 不正接続防止」と組み合わせることで、社内のネットワークに接続されたすべてのPCのセキュリティ状態を一元管理する。WebSAM SECUREMASTERシリーズでは、IDの申請から発行、削除までの処理やIDごとの権限設定ができ、社員1人が職務を兼務する場合や季節ごとの一斉人事異動といった日本独自のID管理環境にも対応するという。EnterpriseAccessManagerはSDKを公開し、ID情報を連携させる製品開発を支援する。

 パートナープログラムは、トレンドマイクロやシスコシステムズなど6社で構成された「InfoCage Works」へ、新たにマイクロソフト、ジュニパーネットワークス、富士ゼロックスの3社の加盟が発表された。

 このうち、マイクロソフトとはIRM(Information Rights Management)技術の利用で協業し、InfoCageのファイル保護製品群「InfoCage File」シリーズをIRMに対応させる。これにより、クライアントPCなどに保存されているすべてのファイルの暗号化やOffice関連ファイルの閲覧/コピー制限の処理が自動化される。外部メディアへ転送する場合にも自動的に暗号化が行われ、ファイルデータの情報保護を効率化するという。

InfoCage Works参加ベンダーの「協調」状況

 ジュニパーネットワークスとはリモートアクセス分野で協業し、ジュニパーのSSL VPN装置とInfoCageのPC検疫サーバを連動させ、リモートにあるPCの検疫を実行できるようにする。富士ゼロックスとはオフィス機器との連携を中心にサービス開発を進める。

 InfoCage Worksに加えて、ディストリビューターとシステムインテグレーター向けの「InfoCage Works for Solutions」の新設も発表された。具体的なプログラム内容は今後詰めるとしているが、WebSAMやWebOTXなどブランド展開するほかの製品群と同様のマーケティングや協業体制を計画している。

 第一システムソフトウェア事業部の森正事業部長は、「協調型セキュリティをぜひ業界のデファクトとさせ、2009年度にはIAM(Identity Access Management)の分野でトップシェアを築きたい」と述べた。同社では今後3年間で600億円の売り上げを目標にしている。

 新製品の発売と価格は以下の通り。

製品名 標準価格 発売
InfoCage セキュリティリスク管理 218万円〜(500ユーザー〜) 9月28日
InfoCage ファイルセキュリティ 1万1000円(1ユーザー) 10月29日
WebSAM SECUREMASTER/EnterpriseIdentityManager 235万円〜(500ユーザー〜) 10月15日
WebSAM SECUREMASTER/EnterpriseAccessManager 150万円〜(500ユーザー〜) 10月15日

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