WiMAX派の2陣営が計画を発表、サービス開始は2009年3月から(1/2 ページ)

2.5GHz帯を利用した無線ブロードバンドサービスにWiMAX方式で参入を目指す2陣営が事業計画を発表した。両陣営とも無線免許を取得した場合のサービス開始時期を2009年3月としている。

» 2007年10月11日 22時20分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 2.5GHz帯を利用する無線ブロードバンドアクセス(BWA)にWiMAX方式で参入を目指す、ソフトバンクおよびイー・アクセス陣営の事業企画会社「オープンワイヤレスネットワーク」と、アッカ・ネットワークおよびNTTドコモ陣営の「アッカ・ワイヤレス」は10月11日、事業計画を発表した。同日、KDDI陣営の「ワイヤレスブロードバンド企画」を含む各陣営の事業企画会社3社は、そろって総務省に無線免許の申請を行った。

 オープンワイヤレスネットワーク(略称「Open WIN」)は、ソフトバンクとイー・アクセスが共同で設立。ゴールドマン・サックスグループとテマセク・ホールディングス、NECビッグローブ、ソネットエンタテインメント、ニフティ、フリービットも出資している(関連記事参照)。

Open WINの事業計画を発表する深田浩仁社長兼COO

 Open WINの社長兼COOに就任したイー・アクセスの深田浩仁副社長は、会見で「9月28日に各社の出資が完了した。各社とも、われわれが免許を取得し、事業計画を実現していくことへ非常に期待を寄せている」とコメントした。

 事業計画では2009年3月にサービスを開始する。基地局整備などに約2000億円を投じ、2009年度中に人口カバー率50%、2014年度末までに同90%を達成させるとしている。同社は、ネットワークインフラの構築・運営および回線の卸販売に特化し、エンドユーザーに対するサービスはISP各社が仮想移動体事業者(MVNO)として提供する。

Open WINの事業計画

 加入者は2015年末までに約400万件の獲得を目指す。当初は、一般ユーザー向けのデータ通信サービスが主体となる見込みで、MVNOが設定する利用料金はADSLと同等の月額2000〜3000円程度になるとみられている。

 深田氏は、「ソフトバンクとイー・アクセスはともに新しいサービスを早期に立ち上げ、成功させることをADSL事業で証明した。2社とISP各社合計のインターネット利用も約1500万件あり、ユーザーに無線ブロードバンドという新たな価値を提供できるだろう」と語った。

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