業績管理は計画から コグノス、「Cognos 8 planning」を発表

コグノスは、事業計画の策定などの支援ツール「Cognos 8 planning」日本語版を発表した。日本国内でもパフォーマンスマネジメント(業績管理)製品を本格的に投入する。

» 2007年10月12日 14時43分 公開
[堀哲也,ITmedia]

 コグノスは10月11日、CPM(企業業績管理)のためのプランニングソリューション「Cognos 8 planning」日本語版を発表した。事業計画や予算策定、業績予測などを支援するツール。日本国内でもパフォーマンスマネジメント(業績管理)分野へ本格的に参入する。

 多くのBIベンダーがCPMへの拡張を目指す中で、コグノスは分析やレポーティングといったBIツールのみで、事業計画や予算策定といった企業の戦略の計画フェーズを支援するソリューションを提供できていなかった。ワールドワイドではCognos 8 planningをはじめとするパフォーマンスマネジメント製品を中心にした展開をしており、日本は遅れをとっていた。

 Cognos 8 planningは、事業計画を作成するために必要な予算策定やシミュレーション、予実管理などをBIプラットフォームの「Cognos 8」上で可能にするもの。リアルタイムで全社のデータを集計して予算策定を行ったり、ワークフロー形式で予算策定の進ちょくやプロセスを管理できる。

 また、ERPなどが備える財務視点の同様の機能に比べ、実際に予算を組むビジネス部門が使いやすいように「○○製品を何個売る」などといった指標から勘定科目に落とし込めるビジネスドライバー機能を搭載しているのが特徴だ。また、それらを業種・業務別のベストプラクティスとしてテンプレート化した「Performance Blueprint」も無償で提供する。

Cognos 8 planning Cognos 8 planningの経費計画のインタフェース

 アライアンス&ソリューション本部長の丸山氏は「予算策定で時間がかかるのは、各部署から数字を集めて集計すること。Excelシートを配っての集計では、プロセスを管理できないし、数値の整合性もとれず、前年と比較して“丼勘定”するしかない。本来の目的は、戦略的な判断をすることのはず」と話す。

 連結決算や四半期決算などへの対応を考えると、専用のツールを用いて統一した予算策定のアプローチがなければ対応しきれないのが現実。また、このようなツールを利用することで、計画値と実績値とのズレを監視しながら、計画をリアルタイムに修正していくローリングフォーキャストと呼ばれる柔軟な経営管理手法を導入できるようにもなるという。

 「コグノスはこの分野では後発と言えるが、いまだに多くの日本企業がExcelで予算策定を行っているのが現状。大きなチャンスがあると言える」と丸山氏は意気込む。

 Cognos 8 planning は2007年12月から出荷する予定だ。価格は1ユーザーライセンスあたり10万円としている。

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