次に来る検索は“行動履歴”ベースかWeekly Access Top10

次世代検索というテーマが好評だったので、先週に引き続きその可能性を考えてみた。

» 2007年10月20日 07時00分 公開
[藤村能光,ITmedia]

 今週の第10位は、週末コラム「検索=Google、Yahoo!」の牙城は崩れるか――次世代検索の在り方がランクイン。担当記者としてうれしさを隠せないとともに、読者の“次世代検索”に関する読者の強い関心が伺える。

 先週のコラムに引き続き、検索の今後を取り上げる。最近の動向を見ると、「行動履歴」や「パーソナライズ」といったキーワードが、次世代検索の市場を牽引するキーになるのかもしれない。

 「検索はまだ進化する」――2年前にビル・ゲイツ氏の語ったビジョンが実現したかといえば、そうともいい難い。求める情報の名称が明らかな場合は検索できるが、分からなければ検索できない。結局、キーワードありきの検索という枠を超えていないのが現状だ。

 例えばEC(電子商取引)サイトでオンラインショッピングをする場合、はじめから購入する製品の具体名が分かっていることより、“なんとなくこういったものが欲しい”という状態で、思い浮かんだキーワードを検索する人が多いはず。

 検索エンジンがはじき出す結果を基にWebサイトをあちこち走り回れど、求めている情報にはたどりつけず、情報の洪水におぼれてしまうのが関の山だろう。

 必要なのは、“ユーザーに基づいた極めてパーソナルな検索結果”だ。ECサイトなどにおいて、何の単語を検索し、どういった経緯でWebページにたどりつき、購入に至ったのかといったユーザー単位の行動履歴をデータベース化し、その行動履歴を反映させた検索結果がユーザーを表示するといった検索手法が、近い将来実現するかもしれない。

 Amazonなどに見られるレコメンデーション機能は、サービス提供側の検索アルゴリズムに依存するため、ユーザーが真に求める情報を提供するとはいえない。先ほど例に挙げたパーソナライズな検索とは、あいまいな検索キーワードに対してユーザーの個人情報や行動履歴を基にした結果を表示するといったイメージだ。

 こうしたことを考えると、ケースバイケースではあるが、ユーザーの行動属性に基づいたパーソナルな検索結果をベースとする方向性も次世代の検索には求められるのではないだろうか。

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