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» 2007年11月06日 22時20分 公開

「Jazz」はやはりチームプレー――次世代開発プロジェクトとは

多くの開発者がコミュニケーションしながら1つのものを築き上げていく――これが「Jazz」プロジェクトの根底にある。日本IBMは主催イベントでこの新しい開発プラットフォームの概要を説明した。

[伏見学,ITmedia]

 日本IBMは11月6日、都内で「IBM Rational Software Development Conference 2007」を開催した。テーマは『What Keeps me Rational? ソフトウェア開発の「いま」と「これから」が見えてくる』。ソフトウェア開発に携わる管理職やプロジェクトマネジャーなどに向けて16本のセッションが用意された。

 その中の1セッションでは次世代開発プラットフォーム「Jazz」の概要が紹介された。

 Jazzは、IBM RationalとIBM Researchのジョイントプロジェクトで、「Eclipse」の開発メンバーなどを中心に5年前に始まった。コミュニティーベースの統合開発環境(IDE)であるEclipseと同様の開発プロセスをとり、ユーザーは製品開発に直接参加できる。

 同社のソフトフトウェア事業Rationalテクニカルセールスである藤井智弘氏はJazzの特徴について「ライフサイクルの統合」「チームファースト(Team First)」「プロセスの発効と透明性の確保」という3つを挙げた。

ソフトフトウェア事業Rationalテクニカルセールスである藤井智弘氏 「チームが第一」。Jazzの概要を説明する藤井智弘氏

 ライフサイクルの統合についてはEclipseとの差別化を例に説明した。Eclipseがデスクトップ上の機能を統合するのに対し、Jazzは上流から下流までカバーし要求管理やソース管理などライフサイクル全体を統合する。

 チームファーストは、まず機能を作るという、ベンダーツールなどにみられる「ファンクションファースト(Function First)」とは異なり、チームに必要なものを作りユーザビリティを上げるという考え方だ。従ってJazzの開発環境ではIM(インスタントメッセンジャー)などのリアルタイムコミュニケーションツールやRSSフィード、Wikiなどが提供され、チーム内の情報管理を促進させる。Jazzの開発チームが実際ユーザーになって開発を進めているという。

 また、開発プロセスの標準化・ルール化によってチームメンバーのミスを減らす。これまではルールをHTMLファイルで公開しておりその都度確認しなければならなかった。Jazzでは事前に決めたルールをサーバにインポートしXML形式で呼び出すことが可能になった。メンバーの作業などにエラーがあればシステムが自動的にチェックしアラートで知らせる。その際に基準となるルールや改善手順も提供される。

 Jazzはあくまでプロジェクトであり、この成果を商用製品として結実させたものが「IBM Rational Team Concert」となる。藤井氏は「数十人から数百人の中・大規模開発環境に最適」とする。

 現在サイトで公開されているのはTeam Concertのβ版で、バイナリとソースコードを見ることができる。正式版は2008年6月にリリースする予定だという。

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