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» 2008年01月10日 17時35分 公開

モバイルセントレックスとICTツールの関係モバイルセントレックスのススメ(3/3 ページ)

[三浦竜樹,アイ・ティ・アール]
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次世代コミュニケーションとモバイルの関係

 ユニファイドコミュニケーション(UC)とは、明確な定義が存在しないものの、コミュニケーションツール(電子メール/ボイスメール、IMなど)やコラボレーションツール(Web会議など)、そしてIP-PBXソリューションなどに組み込まれている高度な音声通話/データ通信機能を統合・連携させた環境といえる。

 UC実現への代表的なグループウェアベンダーの動きをみてみると、IBMでは、リアルタイムコラボレーションプラットフォームの「Lotus Sametime 7.5」において、IP電話、PBX、音声/Web会議用のブリッジを統合している。これにより、社員などの在席状況に応じたワンクリックによる最適なコラボレーションを実現している。Microsoftも電子メール、IM、モバイル端末、VoIP、Web会議など各種の通信を統合している。例えば、Exchange Server 2007において、ユーザーはOutlookによってボイスメールを聞いたり、カレンダー情報を電話で聞いたりできるようになっている。加えて、同社のリアルタイム通信プラットフォームである「Office Communications Server 2007」では、既存のソフトウェア、サービス、デバイス間でのVoIP通信管理や音声/Web会議、IMを可能にしている。

 こうしたUCの進展こそがIPセントレックスの起爆剤となる可能性が高く、当然、それをどこでも実現可能とするモバイルセントレックスの需要を高めることになる。しかし、国内ユーザー企業の多くがモバイルセントレックスに求めるのは、高い通話品質と安価な通話・通信コスト、そして従来の固定内線電話と同等の操作性であり、これらはいまだ求められるレベルに達していない。

 また、国内企業の多くはUCをモバイル端末で実現可能なセキュリティポリシーや運用ルール、そして2要素認証や暗号化ソリューションといったセキュリティ基盤を持ち合わせていないであろう。加えて、少子高齢化を真剣に考慮したモバイルセントレックス用端末およびユーザーインタフェースを提供する必要が高まるであろう。例えば、Web会議でより必要なのは、相手の顔ではなく共有/共同編集可能な会議資料であることが多いが、いくら携帯電話やスマートフォンの画面が高精細化されたとはいえ、年配の方にとっては視認性などの点で困難であろう。ベンダーごとのWeb会議システムの相互運用性も実現しておらず、企業間コラボレーションにはいまだ利用できない。これらの課題を克服して、ようやくモバイルセントレックスの真の導入価値は高まるのではなかろうか。

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