バラクーダとトレンドマイクロが激しい争い――特許侵害訴訟で

米Barracuda Networksは、Trend Microにより特許侵害で訴訟を起こされている無料オープンソースClam AntiVirusソフトウェアの使用、およびオープンソースコミュニティを自社で防衛していくと発表した。

» 2008年01月30日 13時52分 公開
[ITmedia]

 電子メールとWebセキュリティアプライアンスの米Barracuda Networksは1月30日、Trend Microにより特許侵害で訴訟を起こされている無料オープンソースClam AntiVirusソフトウェアの使用、およびオープンソースコミュニティを自社で防衛していくと発表した。

 Trend Microが、Barracuda製品からClamAVの使用をやめるか、Trend Microに特許ライセンス料を支払うかの選択を数度にわたり要求していることに対応したもの。

 BarracudaのCEO、ディーンドラコ氏は「Trend Micro社の訴訟は、商業特許権者による無料オープンソースコミュニティへの不当な妨害であり、ClamAVや他のオープンソースプロジェクトはいまだに弱い立場にある」と説明している。

 「Trend Microは600パテントの主張をしており、これが認められた場合にはゲートウェイアンチウイルススキャンに関してTrendMicroの独占的な支配が確立することになる。ゲートウェイでのウイルススキャンは、世界中の大半の企業で活用されている一般的な技術。つまり、ClamAVをインストールして利用している百万以上の所有者全員がTrend Microから訴えられる可能性がある」(ディーンドラコ氏)

 Barracudaは、2007年に米国連邦裁判所に対して宣言的判決を申請しており、Trend Microの米国特許No.5623600の取り消し、およびTrend Microによるバラクーダネットワークスへの無料オープンソースClamAVソフトウェアの使用に関する一連の訴訟の取り下げを申し立てている。

 一方、Trend Microは最近になり、International Trade Commission(ITC:国際貿易委員会)に異議申し立てをした。ITCは異議申し立てに対して2007年12月に調査を命じているという。

 Barracudaによると、今回対象となっている無料オープンソースソフトウェアであるClamAVは、2001年に最初に開発されたもので、日々百万以上の独自IPアドレスからアップデート情報がダウンロードされているという。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ