――将来ITを使って社会がどのように変わっていくか、あるいはどう変えていきたいか考えを教えてください
三好 今後はシステムの品質や信頼性が問われるようになると思います。新しいシステムを導入する際、導入費用は安くても、その後の運用や管理でコストが掛かってしまえば、長期的なスパンで見ると高いコストが掛かってしまいます。運用や管理が楽になる高品質なシステムを導入することで全体として安くしようという考えがだんだん浸透すると思います。
IT業界には世界はフラットだという考えがありますが、日本独自のカラーや優位性を示さなければならないと思います。あくまで主観ですが、日本人は品質や細かいところにこだわる点に優れていると思います。海外の人と仕事をする機会が多いのですが、日本人の方が細かいところまで目が届く印象があります。日本が世界をリードするような高い品質を提供できればいいなと思います。
堀 先日、たまたまテレビで刑務所のIT化によって自由度が増えたという番組を観ました。そこでは囚人にICタグをつけて管理しているので、従来のようにきっちり監視しなくても大丈夫になったというものでした。ITを使って単に企業システムを構築するだけではなく、人を明るくさせたり前向きにさせたりするような社会を作っていきたいなと思います。
松本 もともとコンピュータは計算を速くするために使われてきましたが、最近は生活を便利にしたり人を幸せにしたりするような役割に変わってきたと思います。
涌本 会社の中の風通しをよくして、社員一人一人の力を引き出したいとか、人の結びつきを強くして効率を上げるということがフォーカスされています。これからはもっと、ITが軸となってまったく違う業種同士を結び付けたり、これまで発想のなかったものをユーザーに届けていくようなことができれば楽しいと思います。
栗林 今は企業向けにシステムを開発していますが、これからは人々が日常生活で使う身近なものも開発していければいいなと思います。
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