山口徹――カクテル片手に才能を紡ぎ上げる唯才の人New Generation Chronicle(2/5 ページ)

» 2008年03月18日 00時00分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

OpenIDがブレイクスルーする鍵

―― キーボードなど入力デバイスのこだわりはありますか?

会社はMac OS Xで、ノートPCはWindows XP(Thinkpad T60)とFedora Core 6(Thinkpad X40)、さらに自宅にFedora Core 6のサーバが1台という開発環境なんですが、キーボードはThinkpadのキーボードが一番使いやすいですね。会社の真後ろの席でOS作ってるあの人デスクトップ用のThinkpadキーボードを購入しているのを見て激しくうらやましくなりました。

―― 今一番興味のある言語は何ですか?

C#とか.Net系ですね。これからプログラミング言語を学ぶ方のパスとしては、Cから入るのがいいのかもしれません。カリキュラムもPerlのそれと比べると豊富ですし。オブジェクト指向もPerlから入ってしまった自分からすると、C#とか.Net系は勉強していてイラッとすることもあったりしますが、IDEが優れているのも素晴らしいですよね。

 DLR(Dynamic Language Runtime)のようにほかの言語で書いたライブラリが使えたりするのも熱いですし、Windowsの状態やレジストリの内容をSQLのように扱えてしまうWQLも意外とおかしなことができてしまいますよね。ことWindows限定で何かやろうと思った場合は、Windowsの隅から隅までいじれるような枠組みを持っているだけに可能性に満ちた面白い言語だと思います。

―― 今興味がある知識や技術はありますか?

最近はOpenIDとかAtompubですかね。といってもいろいろなことに興味はあります。

―― OpenIDがブレイクスルーする鍵は何だと思いますか? また、普及を阻害する要因があるとすればどんなものだと考えますか?

Relying PartyというOpenIDのアカウントを使えるキラーサービスが幾つも出てくること。後はいかにして一般ユーザーに身近な物とするかなんでしょうね。阻害する要因は(成功する要因でもありますが)ビジネスじゃないですかね、やっぱり。基本はユーザー視点でなければならないだろうと思います。

―― OpenIDで鍵を握る技術はどの当たりにあるとお考えですか?

もの凄い時事ネタで言うとGoogle Contact APIのような、URLを中心として人や組織、物などのつながりを模索できるWebサービスを支える技術は相当鍵を握っていると思います。

 OpenIDは、Ajaxが登場したときに世間に与えたのと同じくらいのインパクトがあると考えています。これまでオンライン上では、メールアドレスが個人を識別するアイデンティティでしたよね。OpenIDの登場により、そうした状況が一掃でき得るのはとても幸せなことですよね。Spamも撲滅できるでしょうし。URIベースの識別子というのはWebにおけるアイデンティティとして非常に親和性の高いものだと思います。

―― OpenIDはブラウザレベルでサポートされるべきだと思いますか?

はい、思ってます。ちょうどSSLで鍵マークが出るように。フィッシング対策でベストなのはやはりブラウザレベルでの検知だと思うんですよね。

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