その後もAさんによるキーボード談義は続いた。どうやら彼は「良い」と聞いたキーボードは片っ端から購入し、比較研究しているらしい。おかげで自宅には、PCは1台しかないのに、自慢のキーボードコレクションが6本あるのだそうだ。
また彼によると、入力ミスを防ぐため、入力に関係ないキートップを外すのは常識なのだという。そういえば彼のキーボードには、左のCtrlキーのキートップがない。「これはキーアサインを変更して、CapsLockキーと入れ替えてるのさ。だから実際には、CapsLockキーがないということになるね」とAさん。わたしには、とても真似できない……。
ところで、キーアサインを変更すること(ここでは、CapsLockキーとCtrlキーの位置を入れ替えること)も「常識」なのだろうか? それをAさんに聞いたら、「当たり前じゃないか!」というような顔をされて、さらに講釈を拝聴するハメになった。しまいには、「しょっちゅう使うCtrlキーが、こんなに押しにくい場所にあるなんて、信じられない!」とまで言われてしまった。わたしが設計したワケじゃないのに……。
結局その日は、Aさんに声をかけてから1時間ばかり、延々とキーボード談義を続けることになってしまった。ま、Aさんが一方的にしゃべっていたんだけど。もしかしたら、社内にはもっと「隠れキーボードマニア」が潜んでいるかもしれないな。
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