KDDIが携帯電話夏モデルを発表、来店促進の新サービスもカスタマイズ範囲を拡大

KDDIはau携帯電話の夏モデルを発表。ショップへの来店促進や企業とのコラボレーションを拡充する新サービスも始める。

» 2008年06月03日 17時55分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 KDDIは6月3日、夏モデルのau携帯電話新端末12機種と新サービスを発表した。「Sports」「Change」「Video」の3つをテーマに、ユーザーのライフスタイルや企業とのコラボレーションを拡充する施策を展開する。

高橋常務

 3つのテーマは、割賦販売など携帯電話販売制度の変化を受けて、ユーザーの端末利用期間の長期化に伴う利用シーンの広がり、ショップおけるサポート強化や来店促進を目的に設定された。コンセプトを説明した高橋誠常務は、「ライフスタイルやビジネスモデルの変化を受けてこだわったテーマ」と話した。

 まず、Sportsでは都会を中心に人気が高まるランニングやウォーキングと携帯電話の連携を狙う。同社ではアディダス ジャパンと提携し、歩数やカロリー計算、距離などが確認できるアプリケーションの提供や、スポーツウェアなどのグッズ販売、スポーツイベントなどの活動を展開する。新端末では東芝製の「Sportio」やカシオ計算機製の「G'zOne W62CA」、三洋電機製「W64SA」が対応する。これらの機種にはモーションセンサーが搭載され、運動量の測定や音楽のリズムに合わせてステップを踏むというゲーム感覚の機能が利用できるという。

 Changeでは、端末の外装パネルとメニュー画面をカスタマイズ化できる「フルチェン」サービスを開始する。外装パネルのカスタマイズ化はソニー・エリクソン製の「re」が対応。メニューのカスタマイズは「ナカチェン」と呼ばれ、機能のショートカットメニューをユーザーの好みに合わせて設定できるようになっている。フルチェンを利用するには、auショップもしくはトヨタ自動車系列販売店で展開されている「PiPit」で対応する。ショップのスタッフが数分程度で作業対応するといい、価格は外装パネルが5000円〜1万円前後、ナカチェンの変更は無料になる。

「re」用の外装パネル。交換にはショップでの作業が必要になる
トヨタが自動車オーナー向けに提供する予定のナカチェンメニュー

 ナカチェンでは、企業が自社の顧客向けにオリジナルメニューやデザインを設定して提供することもできる。トヨタ自動車では、「TiMO」サービスの名称で自動車オーナー向けに展開する計画。事故やトラブル時のサポートサービス「HELPNET」への接続や、Bluetoothを介したカーナビゲーションと携帯電話端末との連携などの機能を提供する予定だ。KDDIの担当者によれば、企業が業務端末として社員に端末を持たせる場合に業務アプリケーションのショーットカットをメニュー一覧に加えて利用するといったことも可能だという。

 Videoでは、音楽サービス「Lismo」を拡張し、映画やドラマ、バラエティなど30分〜2時間程度の動画コンテンツを携帯電話で視聴できるようにする。KDDIでは2000本程度の作品を提供し、価格は無料から最大525円に設定。PCでコンテンツをダウンロードし、携帯電話に転送させて視聴するイメージになる。

 このほかの新サービスでは、海外旅行時に地図ガイドとナビゲーション機能を利用できる「EZガイドマップ海外版」や最大5つのPCメールアドレスを携帯電話で利用できる「ケータイ de PCメール」などを始める。EZガイドマップ海外版では渡航先の地図データを事前にダウンロードしておくことで、現地ではGPSを利用しながらナビと旅行案内を無料で利用できる。ケータイde PCメールでは、メニューから利用するアカウント情報を選んで、PCメールのアドレスで送受信できる。月額利用料は105円となっている。

プランSSシンプルは無料通話分を含めて月額980円となる

 6月10日から割賦販売制度の「シンプルコース」と料金プランを変更する。対象端末は、今回発表以降のモデルとW61S(沖縄は除く)。端末購入価格を割り引かないシンプルコースでは、12回および24回の分割支払い方法が可能となる。同コース専用の料金プランでは、長期利用時の割引サービス「誰でも割」と併用することで月額基本料が980円になる「プランSSシンプル」など7タイプを設定。同社によれば、ユーザーは端末購入価格を割り引く「フルサポートコース」と比較しながら自身のプランを選択しやすくなると説明している。

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