IT管理者がこうした問題について抱える不安を解消しようと、Skype運営組織が打ち出している一連の変更は、ある興味深いメッセージを発信している。Skypeを導入するならアプリケーションを統制する手伝いをするが、導入しないなら勝手にしろというのだ。
Skypeのジャクソン氏はEuropean IT Forumにおいて、Microsoftの「Active Directory Group Policy」を使用している組織が、ネットワーク上でのSkypeの振る舞いを制御できるようになる「Administrative Templates」をリリースすると発表している。
とはいえ、2009年前半にリリースされる予定のこれらのテンプレートは、Skypeの振る舞いを全面的にコントロールできるわけではない(例えばeWEEKの研究所では、管理者がスーパーノード使用機能をオフにすることはできないと考えている)。
Skype運営母体は、同アプリケーションに関する教育活動にも力を入れている。こちらから入手可能な「Guide for Network Administrators(ネットワーク管理者向けガイド)」は、最高のパフォーマンスを引き出すためのクライアントおよびネットワーク設定を詳しく解説したすぐれものだ。
同ガイドはSkype自身の機能についても情報を豊富に掲載しているので、これから導入を考えている管理者には極めて有用である。
WebもしくはSOCKSプロキシを介し、ネットワーク上でのSkypeの振る舞いを制御する方法も解説されている。これを参考にすれば、トラブルが発生した場合、Skype通信が切断され得る難所を見つけることができるだろう。
Skypeの通常の動作はしばしば攻撃として誤認されるため、IDS(Intrusion Detection Systems)によるアラートを減らすという意味において、Skypeトラフィックの経路を定義することには大きなメリットがある。
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