Googleがデザイナーおよび開発者分野に進出(2/2 ページ)

» 2008年06月23日 18時06分 公開
[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK
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 一方、「Engaging User Experiences with Google App Engine」(Google App Engineで魅力的なユーザーエクスペリエンスを実現する)と題された5月28日のプレゼンテーションでサイモン氏とともにステージに立ったジョン・スキジェル氏は、開発者に対して何を望んでいるかを示した同氏の広告を示した。

 「プログラマー募集、当方デザイナー」と題されたスキジェル氏の広告の文面は「正気で顧客重視の優秀なプログラマーを求む。普通のコミュニケーションスキルがあること」となっていた。

 「デザイナー側としては、正気で顧客重視のプログラマーを求めている。プログラマーは冷静でなければならない」とスキジェル氏は述べた。

 スキジェル氏がプログラマーに求める資質とは「激怒せずに人の意見を聞くこと。美学に対する理解があること。フロントエンドとバックエンドの技術を深く広く理解していること。臆することなく自分の考えを視覚的に表現できること」などだ。

 「これはコラボレーションだ。デザインに関する決定権はすべてデザイナーにあると思う必要はない」(同氏)

 一方、サイモン氏は「たいていのデザイナーはCSS(Cascading Style Sheets)を得意としており、開発者よりも上手なこともある。開発者はこの部分でデザイナーに手助けしてもらえる」と語った。

 サイモン氏によると、Google App Engineはワークフローをサポートし、「優れたコラボレーション環境を提供する」という。スキジェル氏は「ローカルテストと配備が容易で一貫性があり、複雑なところがない。App Engine Launcherは、Mac OS Xのような使い勝手の良さを開発者に提供し、SDK(ソフトウェア開発キット)の自動更新機能は開発環境を常に最新状態に維持する」と述べた。

 サイモン氏は「わたしの職場にいるデザイナーは全員Macユーザーで、彼らはコマンドライン方式を好むようなタイプではない。Google App Engineでは、プログラマーとデザイナーが同じ環境で作業できるというメリットがある」と話す。

 スキジェル氏によると、デザインフローなどはデザイナーとデベロッパーが共同で作業しなければならない重要な分野だという。これは反復的な作業であり、形式張らずに手早く行わなければならないこともあるという。「例えば、デザインを文書化する際に修正個所を取り込むには、デジタルカメラや携帯電話搭載カメラを利用すべきだ」(同氏)

 「1人で考えるよりも2人で考える方がいい。わたし自身も、いきなりプログラミングに取り掛かりがちだが、それは必ずしも最善の方法ではない。誰かと一緒に徹底的に議論する方がずっと良い」とサイモン氏は語る。

 一方、スキジェル氏によると、デザインとコーディングは並行して進めるべきだという。デザイナーがAdobe PhotoshopやFireworksで作業をする一方で、開発者はハンドラを記述する、といった具合だ。

 「わたしがモックアップやロゴなどのパーツのデザインに取り掛かる一方で、リンゼーはPythonコードを書き始める」(同氏)

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