CRMの新潮流

三井住友銀行の新CRMシステム、住宅地図活用で訪問回数が倍増Teradata PARTNERS 2008 Report(2/2 ページ)

» 2008年10月16日 08時00分 公開
[浅井英二,ITmedia]
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地図で近隣顧客も把握

 今回のPARTNERSで紹介された同行の営業支援システム「MCIF MAP」は、彼女たちが地図を利用して担当するエリアを視覚的に理解し、近隣顧客も併せて訪問することで全体の訪問回数を高め、販売担当者への引き継ぎを増やすのが狙いだ。

 これまでにもCRMシステムから担当する顧客のリストと情報を引き出し、コピー機で地図を複写し、切り貼りしてエリア台帳を作成してきたが、手間が掛かるのはもちろん、定期的に異動も行われるため、次第に台帳の作成がおざなりになってしまったという。

 新しいMCIF MAPでは、TeradataをベースとしたCRMシステムで支店、ATM、コールセンター、インターネットバンキングの情報を統合、顧客宅の位置情報も付与し、デジタル地図情報システムに引き渡す。これにより、CRMと地図のスムーズな連携が図れ、効率の良い訪問計画が作成できる。

 例えば、こうだ。CRMで定期的に訪問すべき顧客をクリックすると住宅地図が表示される。縮尺を変えて近隣顧客の住宅も表示させ、「預金や債権が満期」を条件に指定すると該当する顧客の自宅にマークが付く。これをプリントアウトして、エリア台帳としてまとめていく、といった具合だ。これまでは1日10件程度の訪問だったMPが、20件程度まで増やすことができたという。

 また、新しい営業支援システムによって、「知らない顧客があった」「訪問に偏りがあった」といった多くの気づきもMPに生まれた。

 「家の形まで表示する住宅地図にこだわったのは、担当するエリアが面で簡単に理解できるようにしたかったから。現場の意見を吸い上げ、さらに活用できるシステムにしたい」と葛原氏は話す。

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