Open-XchangeがMacとiPhoneをサポート電子メールと予定表データに対応

オープンソースのメッセージング/コラボレーションソフトウェアメーカーのOpen-Xchangeは、iSyncソフトウェアコネクタ「OXtender for Mac OS X」をリリースした。これにより、ユーザーはMacアプリケーションやiPhoneからOpen-Xchangeの電子メール、予定表、アドレス帳、タスク、ドキュメントにアクセスできるようになる。

» 2008年12月02日 15時21分 公開
[Christopher Lawton,eWEEK]
eWEEK

 オープンソースのメッセージング/コラボレーションソフトウェアプロバイダーのOpen-Xchangeは、AppleのMacコンピュータおよびiPhoneに対応した。同社の有料ユーザーは約840万人で、Microsoft Exchangeの数億ユーザーと比べるとはるかに少ない。

 Open-Xchangeは12月2日、「OXtender for Mac OS X」の無償β版をリリースした。OXtenderはiSyncコネクタで、Mac Mail、iCal、Address Bookの各アプリケーションからOpen-Xchangeの電子メール、予定表、アドレス帳、タスク、ドキュメントを利用できるようにする。

 OXtender for Mac OS Xは、Open-XchangeとApple Address Bookの間でアドレス帳、およびOpen-XchangeとiCalの間で予定表とタスクを同期化させる。さらに、WebDAV(Web-based Distributed Authoring and Versioning)を通じてOpen-XchangeのInfoStore(ドキュメントマネジャー)をAppleのFinder(ファイルマネジャー)にリンクすることも可能になった。

 OXtender for Mac OS Xでは、Macに接続した携帯端末(iPhone、iPod、他社の携帯電話など)からOpen-Xchangeのデータへもアクセスできる。また、AppleのMobileMeサービスのユーザーは、iPhoneのプッシュサービスを通じて電子メール、予定表、アドレス帳の更新データにアクセス可能になる。

 この携帯端末との同期化機能により、ユーザーはインターネットとの接続が切れても作業を中断しなくても済む。Web接続が回復した時点で、OXtenderはOpen-Xchangeのサーバからデータを取り込み、ユーザーは携帯端末からそれにアクセスできるようになる。

 Open-Xchangeによると、この同期化ツールを開発したのは、企業ユーザーやモバイルコンシューマーの間でMacの人気が高まっているからだという。

 企業ユーザーの間でMacの人気が高まっているのは事実のようだ。eWEEKが取材したGoogleやIBMなどに勤めるパワーユーザーや中小ベンダーのスタッフは、MacBookにParallelsやVMwareの仮想化ソフトウェアを組み込んで利用しているようだ。これらの仮想化ソフトウェアを使えば、Macを通じてPCからデータを取り込むことができる。

 また、Net Applicationsによると、Appleはインターネットでのシェアも拡大している。Webアクセス全体に占めるMacのシェアは11月、8.04%増加して8.87%に達し、iPhoneのシェアは12.12%増の0.37%になった。

 OXtender for Mac OS Xソフトウェアは12月2日からダウンロード提供が開始された(ダウンロード先はこちら)。Open-Xchange Server Edition、Open-Xchange Appliance Edition、SaaS(サービスとしてのソフトウェア)版のOpen-Xchange Hosting Editionのユーザーが利用できる。

 Macに対応したオープンソースのメッセージング/コラボレーションソフトウェアはOpen-Xchangeが最初ではない。Yahoo!の「Zimbra Collaboration Suite」は既にMacをサポートしており、10月28日には、iPhoneからZimbraの電子メール/予定表データへのモバイルアクセスが可能になった。

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