「クリックされないサイトに価値は宿らない」――JAL、3年半ぶりのHP刷新に託した意図大企業のWebサイト構築法(3/3 ページ)

» 2009年02月11日 08時30分 公開
[藤村能光,ITmedia]
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ホームページの刷新を支援したITサービス企画室 国内旅客グループの佐藤信之氏(左) ホームページの刷新を支援したITサービス企画室 国内旅客グループの佐藤信之氏(左)

 企業がホームページ作りで成功するための秘訣を聞いた。

ITmedia ホームページの刷新に当たり心掛けるべきことは。

小野 作り手の思いを込めすぎないことです。ホームページは完成までの過程が目に見える媒体です。時には作り手の思いが強くなって、機能の実装やページの構成などで、どうしても譲れない部分が出てくるかもしれません。

 ですがホームページは、クリックをしてもらうことで初めて価値が生じます。顧客に喜んでもらうホームページを作ることで、商品やサービスの訴求につなげる。これこそがホームページの役割だと考えています。忘れがちな点ですが、そこはきちんと意識すべきです。

ITmedia JALが提供するホームページの価値は、航空券の予約といった機能面の充実のみを指すのでしょうか。

佐藤 もちろんそれだけではありません。ホームページで顧客が感じる「楽しさ」も追求しています。旅行の準備をしている時に誰もが感じる「ワクワク感」、それを助長させられればと考えています。

 例えば、JALのホームページを経由してiTunes Storeで楽曲を買うと、購入した金額に応じてマイルが貯まります。こうしたサービスをそろえていくことで、顧客はホームページに楽しさを感じてくれるようになるでしょう。その楽しさを目当てに何度もホームページに訪れてくれた人が、将来JALの乗客になってくれるかもしれません。

 ホームページをマイルやポイントのプラットフォームにするという構想もあります。それが実現すれば、航空券を予約する以外の価値も提供できるでしょう。

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