Salesforce.com、過去最高の売上高を記録

「初の年間売上高10億ドルのクラウドコンピューティング企業になったことを誇らしく思う」とマーク・ベニオフ会長兼CEOは語っている。

[Darryl K. Taft，eWEEK]

　ITセクターの売り上げ減少のトレンドをものともせず、クラウドコンピューティング大手Salesforce.comは、第4四半期（11〜1月）に売上高が34％増え2億9000万ドルに達した。

　同社は2月25日に同四半期の業績を発表、2億9000万ドルの四半期売上高は過去最高だとした。サブスクリプションとサポートの売上高は2億6600万ドルと、前年同期から35％増加した。プロフェッショナルサービスやその他の売上高は15％増の2350万ドルだった。

　同四半期の純利益は1375万ドルで、通期の売上高は10億7700万ドルだった。

　「初の年間売上高10億ドルのクラウドコンピューティング企業になったことを誇らしく思う」とマーク・ベニオフ会長兼CEOは発表文で述べている。「資本が貴重な時代に、高額なソフトを買うのは理にかなわない」

　Salesforce.comの関係者は、同社に料金を払っている顧客は第4四半期中に約3600社、通期で1万4400社増えて、およそ5万5400社になったとしている。加入者数は前年度から40万人増えて150万人を超えた。

　好調な四半期決算は、前社長で最高戦略責任者スティーブ・ケークブレッド氏らの退職の影響はないというSalesforce.comの主張を裏付けるものだ。実際、同社の関係者は、SaaS（サービスとしてのソフトウェア）を提供する企業は、インフラやメンテナンスに掛かる多額のコストをなくすため、不況の中で純然たるソフトウェア企業よりも好調な傾向があるとしている。

　さらに同社は、第1四半期の売上高を約3億400万〜3億500万ドルと予測している。また2008年11月20日に示した通期の売上高予測を、約13億〜13億3000万ドルに修正した。

　また同社が処理したトランザクションは第4四半期だけで120億件を超えるという。Force.comで構築されたカスタムアプリケーションは10万に上り、Force.com AppExchange経由で利用できるネイティブアプリケーションは166種。Force.com開発者は12万4000人いる。

　同社はForce.com Sitesも立ち上げており、1500サイト、1億3000万ヒット、1500万ページビューを記録した。企業のカスタマーサービス部門がクラウドで顧客の会話に加わったり、会話を管理できるService Cloudも開始している。

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