作成されるたびに名称が変わるファイルを後続ジョブで読み込むときに、その都度設定していては手間がかかる。このようなケースで役に立つのがマクロ変数だ。
特定ファイルが作成される、もしくはイベントジョブで監視し、特定ファイルが作成された場合に、そのファイルを後続ジョブで読み込みたいというケースがあるだろう。ファイル監視ジョブでは、これを後続ジョブに引き継ぐ情報をマクロ変数として指定することで実現する。ファイル名だけでなく、可変の情報を後続ジョブに引き継ぎたい場合にこのマクロ変数が有効となる。
対象製品:JP1/Automatic Job Management System 2 - Manager(JP1/AJS2 - Manager)
名称が可変なファイルデータYYMMDD(YYMMDDは年月日)が、あるディレクトリに作成されたら、次のジョブで実行するプログラムにファイル名を引き継ぐ処理があるとする。ファイル監視ジョブでは、監視対象ファイル名にワイルドカード「*」を使用して可変のファイルを検知できるようにする。
イベントジョブで受信したイベント情報を変数(マクロ変数)として定義しておくことで、後続ジョブまたは後続ジョブネットに引き継ぐことができる。後続ジョブでイベント情報を引き継ぐためには、ファイル監視ジョブの「引き継ぎ情報」でマクロ変数を設定する。
引き継げるイベント情報はイベントジョブの種類によって異なる。ファイル監視ジョブで検知したファイル名は引き継ぎ情報名「FLFNAME」に格納されるので、これを任意のマクロ変数(例ではAJS2FNAME)で引き継ぐように設定する。
情報を受け取る後続ジョブでは、ジョブの定義にマクロ変数を指定する。マクロ変数は後続ジョブ実行時に展開され、プログラムに渡される。
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