日本HPは同社の「HP ProLiantサーバ」製品群にNehalemを搭載し、「Generation 6」として展開する。今回の更改は、ブレード、ラック、タワーの広いラインアップにわたるものだ。
日本ヒューレット・パッカード(以下、日本HP)は4月9日、これまで「Generation 5」として展開してきた同社のサーバブランド「HP ProLiant」の「Generation 6」への移行を発表。プロセッサにインテル Xeonプロセッサ 5500番台(開発コード名:Nehalem)を搭載した第6世代の全11モデル(ブレード、ラック、タワー)を公開した。
発表会において登壇した日本HP エンタープライズ ストレージ・サーバ事業統括 松本芳武氏は、昨今の市場動向について「厳しい経済環境下だからこそ、ユーザーが製品に要求するレベルも高くなり、テクノロジーイノベーションが起こる」と分析。その上で、「ユーザーは長く安心して付き合えるベンダーを選ぶ。HPのグローバルなビジネス規模と財務の健全性は、その期待に応えられるだろう」と自信を見せた。
各モデルに共通する特徴としては、Xeon 5500番台を搭載したことによる高速なメモリ(DDR3)アクセスが挙げられる。またすPCI Express Generation 2の実装により、I/Oのパフォーマンスを最大で約2倍に改善した。なお日本HPでは、本年9月に2.5インチSSDの発表を予定しており、これを採用することで高速なブート/リブート環境を実現できる。
昨今ユーザー間で問題意識の高まる省電力性については、モデル間でパワーサプライユニットを共通化することで、AC-DC変換効率を「92%(80 Plus Gold準拠)」とした。Xeon 5500番台に起因する省電力効果などと合わせ、G5との比較でアイドル時に約45%、高負荷時でも約27%の消費電力低減を図ったという。
管理面では、マネジメント機能を「HP ProLiant Onboard Administrator」として内蔵。遠隔操作や、稼働状況および電力/温度の監視機能を提供する。
仮想環境におけるハードウェアプラットフォームとして期待される「HP ProLiant BL460c G6」および「HP ProLiant BL490c G6」については、オンボード10Gbイーサネットを標準で2ポート搭載。HP バーチャルコネクト Flex-10との併用で、「平均2.5Gbイーサネットの8ポート」として運用できる(各ポートは100Mbから10Gbの範囲で帯域を設定可能)。またトラフィックが増大した場合には、オプションボードの増設により最大24ポートまで拡張できる。
各モデルの価格および出荷時期は次の通り。
タイプ | 製品 | 価格 | 出荷時期 |
---|---|---|---|
タワー | HP ProLiant ML150 Generation 6 | 11万250円〜 | 5月下旬 |
HP ProLiant ML350 Generation 6 | 20万1600円〜 | 5月中旬 | |
HP ProLiant ML370/DL370 Generation 6 | 32万4450円〜 | ||
ラック | HP ProLiant DL160 Generation 6 | 19万5300円〜 | |
HP ProLiant DL180 Generation 6 | 28万2450円〜 | ||
HP ProLiant DL360 Generation 6 | 26万7750円〜 | ||
HP ProLiant DL380 Generation 6 | 28万2450円〜 | ||
ブレード | HP ProLiant BL280c Generation 6 | 近日公開予定 | 近日公開予定 |
HP ProLiant BL460c Generation 6 | 27万6150円〜 | 5月中旬 | |
HP ProLiant BL490c Generation 6 | 37万0650円〜 | ||
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