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» 2009年05月01日 08時30分 公開

飽和市場を打開したい:「スマートフォンを使ってほしい」――企業利用を狙うモバイル業界 (2/3)

[國谷武史,ITmedia]

スマートフォンの必要性は?

 スマートフォンは世界の携帯電話市場でも今後の成長が見込まれる分野となっている。米Gartnerによれば、2008年の全携帯電話の出荷台数に占めるスマートフォンの割合は12%となり、前年同期の11%から拡大した。特に個人向けではAppleのiPhoneが登場して以降、急速なシェア拡大を達成し、Googleらが推進するオープンソースOSのAndroidも注目を集める。Windows Mobileを展開するMicrosoftやBlackBerryを展開するResearch In Motionも、AppStoreに追従してオンライン型アプリケーションストアを開設した。

 一方、法人向けではBlackBerryがイントラネット接続を含めたセキュリティ対策を特徴にメッセージングやグループウェア利用などの用途でシェアを広げ、これにMicrosoftがExchange Server連携などの訴求で続き、iPhoneもExchange連携やIBM、Oracleなどの大手ITベンダーが対応製品を続々と提供し始めたことでビジネス端末として脚光を浴びることになった。

 海外でスマートフォンが企業用途でも注目される背景には、同端末の登場によってオンライン接続による高度なデータ処理が可能になったことや業務パッケージ製品はいち早くスマートフォンに対応したことなどがあるとみられる。しかし、国内では携帯電話を業務に活用する環境は以前から普及しており、NTTドコモのiアプリやKDDIのBREWアプリなどを業務に使ったケースがMCPCの事例集でも多数紹介されている。

 モバイルシステムの構築に明るい専門家は、「以前からある一般端末を使ったソリューションがすでに多数存在し、新規導入する場合の課題もスマートフォンに比べて少ない。スマートフォンではプロジェクトに対する責任所在が明確ではないといったこともしばし問題になる」と指摘する。

 MCPC普及委員長の武藤肇氏(NTTドコモ法人事業部)は、「従来のソリューションに比べてスマートフォンは、ユーザーがカスタムアプリケーションや独自のリモートアクセス手段などを用意できるため、ソリューションの幅が広がるメリットがある」と強調する。

スマートフォンの利用促進につながるというサービスアーキテクチャの例(同)

 PCを同じようなシステム環境の柔軟性を得られる点で、スマートフォンが企業での利用に適したデバイスというのが、同氏の主張だ。

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