富士通、PCの環境負荷を統制するソフトウェアを提供電源設定やプリント数を一元管理

富士通はSystemwalker Desktopシリーズに環境負荷低減を支援する機能を追加した「Desktop Patrol V14g」と「Desktop Keeper V14g」を追加。5月8日より販売開始する。

» 2009年05月08日 14時43分 公開
[ITmedia]
ポリシーに従わない電源設定のPCに対しては、警告表示が行われる ポリシーに従わない電源設定のPCに対しては、警告表示が行われる(画像クリックで拡大)

 富士通は、クライアントPCの資産管理・情報漏えい対策ソフトウェア「Systemwalker Desktopシリーズ」に環境負荷低減を支援する機能を追加。「Systemwalker Desktop Patrol V14g」、「Systemwalker Desktop Keeper V14g」として提供する。

 Desktop Patrolが組み込まれたPCでは、利用者自身がPCの「消費電力量・電気代・CO2排出量・電源オプションの設定状況」を画面上で確認できる。またローカル環境の電源設定がポリシーに違反している場合は画面上で警告され、ワンクリックでポリシーベースの設定に変更できる。

 管理者による「電源オプション」の一括管理も可能。全社または部門単位の利用形態に合わせて「スタンバイ」や「休止」状態へ移行させたり、「モニタ電源」、「ハードディスク電源」の切断時間を設定したりできる。また指定時間に画面表示させたメッセージに対し反応のないPCは、自動的に「スタンバイ」または「休止」状態へ移行させられる。なおウイルススキャンの実行時間になると、「スタンバイ」や「休止」状態であっても、各状態が自動解除されスキャンされる。もちろん管理者向けには、消費電力量削減による「電気代とCO2排出量の削減効果」のリポート機能が用意されている。

 これらの機能により、利用者の環境意識向上を促すとともに、省電力ポリシーにもとづいた電源設定を徹底。結果、消費電力削減がもたらされるという。

 なおDesktop Keeperでは、PCごとに印刷ページ数の上限値を設定し、上限値を超えたパソコンに対し「警告の表示」や、「印刷を禁止」できる。これにより、プリントコストを一元的に管理できる。こちらも管理者向けに、印刷ページ数削減による「印刷用紙代とCO2排出量の削減効果」のリポート機能を備える。

システムマネジメント・ミドルウェア事業部での導入効果

 開発したシステムマネジメント・ミドルウェア事業部で300台のPCを対象に導入効果を検証したところ、1日あたりの電力使用量を約40%削減した。年間の電気料金を72万円削減できる見込みだという。

 事業部長の大西真吾氏は、「データセンターの省電力化に続いてPCやオフィス内の省電力化を推進したい。今後は空調機器など制御対象機器を拡充させていく」と説明。埼玉県のアウトソーシングサービス向けデータセンター「館林システムセンター」でファシリティ面での省電力化研究を進めており、2010年度以降にソリューション展開していく。

 これら「Systemwalker Desktopシリーズ V14g」は5月14日、15日に開催される「富士通フォーラム2009」でデモを見られるという。

 両製品とも、販売開始は5月8日。価格および出荷時期は次のとおり。

製品 価格(税別) 出荷時期
Systemwalker Desktop Patrol V14g サーバライセンス:25万円〜、クライアントライセンス:9300円〜 2009年8月末
Systemwalker Desktop Keeper V14g サーバライセンス:48万8,000円〜、クライアントライセンス:1万3300円〜

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