ファイルを暗号化して人質に取る新手のランサムウェアが出現したが、攻撃側が要求しているのは金銭ではないという。
セキュリティ企業のTrend Microは、ユーザーのファイルを人質に取って脅迫する新手の「ランサムウェア」が電子メールを通じて出回っていると伝えた。
このマルウェアは、一見するとメールを大量送信するありふれたワームに見えるが、詳しく分析したところ、感染したマシンのファイルを暗号化して使えなくしてしまう機能があることが分かったという。
これまでのランサムウェアと異なるのは、ファイルと引き換えに金銭を要求していない点だという。ファイルを取り戻したければ、1.ウイルス対策企業に連絡して暗号を解除してもらう、2.指定のアドレスにメールして暗号解除プログラムをリクエストする、3.“もっといいOS(例えばLinux)”を利用する――という選択肢を提示してくる。
なお、Trend Microはファイルを自動復旧できるツールを開発済みだという。ランサムウェアはほかのマルウェアに比べて目立ちやすく、攻撃側にとってのリスクも高いため、今後大きく増えることもないだろうと予想している。
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