エクシード、必要なサーバリソースを従量課金で使う新サービス

エクシードは、ユーザーが必要なCPUのコア数やメモリをユニット単位で指定して使うことができる仮想サーバのホスティングサービスを始める。

» 2009年09月16日 16時35分 公開
[ITmedia]
サービスを説明する鈴木氏

 ホスティングサービス企業のエクシードは9月16日、ユーザーが必要なCPUのコア数やメモリをユニット単位で指定してサーバリソースを使用できる新サービス「Libra」を発表した。9月21日から利用を受け付け、10月13日からサービス提供する。

 同サービスは、ユーザーが使用したいサーバリソース(CPUのコア数およびメモリ数)をユニット単位で指定して利用できるもの。1ユニットはCPUが0.2コア、メモリが512Mバイトで、最小構成は2ユニットから。また、OSのみやWebサーバ構成、冗長構成など事前にサーバの構成が設定されている7つのテンプレートを用意しており、ユーザーはテンプレートとユニット数を組み合わせて利用する形となる。

 サービスに使用するシステムは、米3Tera製のクラウド向けOS「AppLogic」を使用したサーバグリッドで構築されている。同サービスでは、仮想化されたサーバリソースをユーザーがシェアする形態となっている。

 鈴木義則社長はサービスの狙いについて、「従来のホスティングサービスは共有レンタル型や専用型が主流であり、ユーザーが必要な分だけのリソースを確保したいというニーズに対応するのが難しい。リソースを複数のユーザーで共有し、オープンプラットフォームを採用することで、安価に提供したい」と話した。

 利用するには、まず同社サイトでアカウントを取得した後に与信審査を受ける必要がある。審査を通過すると、必要なサーバ構成とユニットを指定できるようになり、設定後5〜10分程度で利用できるようになる。2ユニット(CPU0.4コア/メモリ1Gバイト)の価格は月額1万2000円(税別)で、ユニットを途中で変更することも可能。変更したユニットの利用料金は、日割り計算で加算される。

テンプレート(左)とユニットの選択画面

 同社では実際のニーズを把握する必要があるとして、年内のユーザー数を最大で100社程度に限定する。ユーザー動向を踏まえて2010年以降にデータセンターの拡張などを図るとしている。また、次期サービスではVMwareやXen、KVMなどへの対応やストレージの提供、テンプレートの拡張、ユーザーが開発したテンプレートの販売流通の仕組み構築などを計画する。

 最高技術責任者の千葉則行氏は、「将来的にはGPLv3でオープンソースとしても公開したいと考えている。オープンな仕組みを整備していくことで、国産の米AmazonのEC2のようなサービスを日本発として実現したい」と話した。

 同社では2010年に500件の利用と3億円の売り上げを見込んでいる。

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