文書ファイルの重要度評価を習慣付けるツール、NRIセキュアが無償公開

NRIセキュアテクノロジーズは、重要度に応じて文書ファイルにラベルを貼付する無償ツールを公開した。情報管理の習慣化に役立つという。

» 2009年10月28日 14時42分 公開
[ITmedia]

 NRIセキュアテクノロジーズは10月28日、重要度に応じて文書ファイルにラベルを貼付する無償ソフト「SecureCube/Labeling」を同社サイトで公開した。情報管理の習慣化に役立てられるという。

 同ソフトはMicrosoft Office 2003/2007のWord、Excel、PowerPointで作成したファイルへ、「極秘」や「社内限定」「公開」といった重要度に応じたラベルを貼付できる。ユーザーに対してファイル保存時に強制的に貼付させるのが特徴で、情報資産の重要性を理解してもらうきっかけになると同社では説明している。

ラベルの貼付画面

 また、重要度別などの基準でラベルを貼付したファイル群のリポート作成や管理、ラベルの内容やデザインのカスタマイズも可能。ラベル情報はファイルのプロパティに格納されるため、将来的に情報漏えい対策ツールなど他社製品と連係できるようにしているという。

 提供の狙いについて増谷洋社長は、「ISMSなどの基準で情報管理のルール化が求められているが、現場に定着しないという課題を多くの企業が抱えている。情報を識別することの重要性を多くの人に理解してもらうために公開した」と話した。

 同社では今後、PDFなどの対応ファイルの拡充や海外言語版なども開発して機能強化を継続する予定。また、2010年1月には複数ユーザーの情報収集やリポーティング、変更ログなどを一元的に管理できるサーバ用ソフト「SecureCube/Enterprise」も有償提供するとしている。

ツールの利用イメージ

 増谷氏は、「多くの企業へ情報コンサルティングを提供しているが、情報管理の必要性を伝えても定着させるための手段がなかった。今後は当社サービスでの活用やパートナー企業を通じた配布など検討したい」と話し、同ツールを情報セキュリティ対策の新たなプラットフォームとして広げていく考えを明らかにした。

 なお、サーバ向け製品や連係可能なサードパーティーの製品などの具体的な展開は、今後詳細を詰めていくという。

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