12月8日にモバイル版(ケータイ版)がリリースされたAmebaなう。運営会社のサイバーエージェントでは、PC版の公開をモバイル版の1週間後程度と予定していたというが、日程を大幅に前倒した12月10日にサービスインする形となった。
前倒しの理由について、Amebaなうを担当するサイバーエージェントの永山瑛子アシスタントプロデューサーは「モバイル版のリリースを受け、ユーザーから“PC版を早くリリースしてほしい”という要望が多数寄せられた。PC版のリリース準備は既に整っていたので、日程の前倒しを決めた。(サイバーエージェント社長の)藤田が、モバイル版Amebaなうでリリース前倒しをつぶやいてしまったことも、きっかけだったけれど(笑)」と話す。
タレントの囲い込みがウリでもあるAmebaのサービスらしく、既に100人を超える著名人(叶姉妹や押切もえさん、元シブがき隊のフックンなど)が参画しているといい、ブログやピグを利用している一般ユーザーの増加も見込まれる。開始3日で、既に4000人にフォローされた著名人もいるという。
「〜なう」という言い回しの発祥でもあるTwitterとは、よく似たサービス。だが永山氏は「Twitterとはカニバらない(住み分けられる)」と指摘する。
永山氏は、Twitterユーザーには、比較的ITリテラシーの高い人が多いと分析しているという。自身もヘビーなTwitterユーザーであるという永山氏は、友人をTwitterに誘うことも多いというが、「まだ一般女性にはハードルが高い。せっかく誘ったけど、結果使わなくなったり、退会したり」(永山氏)というケースが多いという。
加えて永山氏は、ハッシュタグを使いこなすのも(ITに詳しくない人には)難しいとみている。「ハッシュタグを理解していない女性が、たまたまTwitterのつぶやき内で“#”を使ってしまうと、タイヘンなことになる(笑)。Amebaなうではこういった取っ付きにくさを払拭した」と話す。
なお不適切なつぶやきは、キーワードで判別し、投稿時に排除するシステムを備えるという。それで防げなかったものについては「運営側で監視しており、削除などの措置を取る」(永山氏)。
Amebaの各種サービスを利用するユーザーは、その60%超が女性。そもそも、メインのユーザー層となるその女性からは、「Twitterっぽいね、とは言われることは少ない」(永山氏)という。「むしろmixiボイスとか、モバゲーのおたけびに似ていると言われることが多い」。
Amebaなうでフォロー可能なのは500件まで。またつぶやきは1カ月間保持される。「ネタがなかったりするため、皆がブログを毎日更新できるわけではない。“ブログをやるまでの気は、ないのだけれど……”というニーズの隙間を埋められれば」(永山氏)。
Amebaなうというサービスの継続については、向こう3カ月の初速を踏まえたうえで、判断するという。
“向こう3カ月”の期間には、年末年始が含まれる。“あけおめメール”でケータイキャリアのサーバに負荷が掛かるのと同様の事態が、Amebaなうのつぶやきで起こることも想定しているという。「(Amebaなうの)インフラチームと一緒に、会社で年を越さなきゃいけなくなるくらい、ユーザーに支持されたい」と、永山氏は笑う。
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