『?』5回は、愛のサインドジっ娘リーダー奮闘記(1/2 ページ)

組織が活躍するためには、メンバーおのおのが自発的に考えて行動しなければなりません。メンバーに考える習慣を与えるのはリーダーの愛情とも言えます。では具体的に何をしたら良いのか、新米リーダーしんこちゃんとともに考えましょう。

» 2010年02月25日 11時30分 公開
[小俣光之,ITmedia]

 ある日の昼食後のこと、先輩リーダー輩田(やからだ)さんがヘッドホンで音楽を聴きながらくつろいでいると、新米リーダーしんこちゃんがニコニコしながらやってきました。

イラスト:本橋ゆうこ イラスト:本橋ゆうこ

しんこちゃん 輩田さん、お疲れさまです。何を聞いているのですか?

輩田さん やぁ、しんこちゃん。今聞いているのはドリカムだよ、ド・リ・カ・ム。知ってるかい?

しんこちゃん もちろんですよ。「未来予想図II」良い曲ですよね。ブレーキ5回は「ア・イ・シ・テ・ル」のサインなんですよ、きゃーっ、ロマンチック!

 ではなくて。メンバーとの面接の仕方について教えていただきたいことがあるのですが、お時間いただけませんか?

輩田さん 昇給用の査定面接だね。もちろんOKだよ、コーヒーでも飲みながら話そうか。

しんこちゃん ありがとうございます。では早速ですが、そもそも面接は何のためにするのでしょうか。メンバーがどのような活躍をしてきたかはわたしも把握しているので、査定するだけならわざわざ面接する必要はないですよね。そこで、せっかくの機会なので、わたしは面接をメンバーのやる気を出すための場にしたいと思ったんです。

輩田さん おお、しんこちゃん、良い心掛けじゃないか。面接のように個別で話し合える機会は結構大切だ。形式的にこなしても意味はないからね。

しんこちゃん はい、そうですね。実はわたしの目標は輩田さんなんです。輩田さんに面接していただくと、元気になるというかやる気が出てきます。それで、以前の面接でどういうことを聞かれたのか思い出そうとしたのですが、そのときは受け答えで頭がいっぱいだったので、よく覚えていないんです。

輩田さん しんこちゃんは、いつも目をかっぴらいて食い下がってくるからね。では、ポイントを教えてあげよう。大切なのは相手に考えさせることだ。一方的に指示を出したり結果を伝えたりしたのでは、相手の成長はあまり期待できないからね。

しんこちゃん なるほど。それで輩田さんの面接は、毎回頭が痛くなるほど疲れるのですね。

輩田さん そうだ、そこまで考えさせることが必要なんだ。では、頭が痛くなるほど考えさせるにはどうすればいいと思う?

しんこちゃん うーんと……。問い掛ける、でどうでしょう?

輩田さん さすが、しんこちゃん。さえてるね! では、頭が痛くなるほど考えさせるには、どんな問い掛けをすると良いだろう?

しんこちゃん 考えさせるのですよね……。分かった。相手が話したことをさらに掘り下げるような問い掛けをしたらいいんじゃないでしょうか。

輩田さん ほっほーう。では、掘り下げるにはどうすればいいかな?

しんこちゃん えーっ、まだあるんですか! 掘り下げるには、掘り下げるには……。そうだ、しつこく聞くことです。

輩田さん しつこく聞くためにはどうすればいいかな?

しんこちゃん もう、いい加減にしてください。しつこく聞くためには、しつこくしつこく聞くしかないじゃないですか!

輩田さん しんこちゃん、これが答えだよ。

しんこちゃん えっ! 答えってしつこく聞くことですか?

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