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» 2010年04月10日 08時30分 公開

ビジネスマンの不死身力:新入社員が前向きになる一言を (2/2)

[竹内義晴,ITmedia]
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不安な気持ちを前向きに――ポジティブな言い換え

 新入社員の不安や悩みを解消するもう1つの方法は、ポジティブな言い換えをすることだ。

 あなたは、「緊張が抜けない」という悩みを抱える新入社員にどんな言葉を掛けるだろうか。「最初は緊張するものだよ。前向きな気持ちで頑張れよ」という言葉もいいが、悩みを否定されたような印象が残る。不安の解消にはつながらないだろう。

 彼らに前向きになってもらうには、「ネガティブな気持ちにもポジティブな側面がある」「今の経験が将来役に立つ」ということを伝えてあげればいい。

 まずはポジティブな側面に目を向けることを考えてみよう。「緊張が抜けない」のは、「仕事に真剣だから」と見ることもできる。そこで「緊張が抜けないのは、真剣に取り組もうとしている証拠だよ。リラックスして頑張れよ」と伝えてみよう。悩みは真剣さから来るものだという側面に新入社員が気付けば、前向きな気持ちになるだろう。

 今の状態が将来に役立つという視点を伝えることも有効だ。緊張が抜けないという悩みを克服した経験は、後輩へのアドバイス時に役立つからだ。「今の経験は、同じ悩みを持つ後輩ができた時に、先輩として力になれるよ」と伝えることで、彼らが「いい先輩になれる」という側面に気付けば、不安も解消されるはずだ。

 悩みや不安にもポジティブな側面がある。これを新入社員に伝えることで、彼らは前向きな気持ちになっていく。

起業の悩みが勇気に変わった理由

 ここで、わたしが起業時にポジティブな伝え方をしてもらったことで、悩みが解決した体験をお話ししよう。

 かつて「起業の新人」だったわたしは、事業の運営について悩みや不安が尽きなかった。そこで、起業経験のある先輩に「事業をなかなか軌道に乗せられずに悩んでいます」とメールで相談をしてみた。するとこんな返信が来た。

 「メールありがとう。迷うね。成功者がたどる道ですね。といっても、今後も迷い続けるのだろうけれど……」

 この文面で、わたしの悩みは「成功者がたどる道」という認識に一瞬で切り替わった。悩むこと自体に意味があったのだ。今でも、判断に迷いそうになった時は、この言葉を思い出すと、やる気が内側から溢れてくる。

 その先輩は、まず相手の気持ちに寄り添い、不安や悩みが持つポジティブな側面を見つけた。それを相手に伝えることで、前向きな気持ちにしてくれた。このコミュニケーション手法から学ぶべきことは多い。


 社会経験が浅い新入社員にとって、先輩からのポジティブな一言はうれしく、安心するものだ。いろんな経験を積んできた先輩だからこそ、彼らができるだけ早く一人前になれるきっかけを作ってみてはいかがだろうか。

著者プロフィール:竹内義晴(たけうちよしはる)

 竹内義晴

テイクウェーブ代表。ビジネスコーチ、人財育成コンサルタント。自動車メーカー勤務、ソフトウェア開発エンジニア、同管理職を経て、現職。エンジニア時代に仕事の過大なプレッシャーを受け、仕事や自分の在り方を模索し始める。管理職となり、自分が辛かった経験から「どうしたら、ワクワク働ける職場が作れるのか?」と悩んだ末、コーチングや心理学を学ぶ。ちょっとした会話の工夫によって、周りの仲間が明るくなり、自分自身も変わっていくことを実感。その体験を基に、Webや新聞などで幅広い執筆活動を行っている。アイティメディア「オルタナティブ・ブログ」の「竹内義晴の、しごとのみらい」で、組織作りやコミュニケーション、個人のライフワークについて執筆中。著書に『「職場がツライ」を変える会話のチカラ』がある。




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