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» 2010年10月13日 19時29分 公開

ビジネスのためのデータ活用を実現する基盤 インフォマティカが最新版を発表

インフォマティカは、業務部門とIT部門がビジネスに必要なデータ活用の仕組みを構築するための機能を取り入れたプラットフォーム製品を発表した。

[國谷武史,ITmedia]

 データ統合ソフトウェア大手のインフォマティカ・ジャパンは10月13日、データ統合プラットフォーム製品群の最新版「Informatica Release 9」を発表した。「業務部門とIT部門の連携支援」「データ品質管理の強化」「SOA(サービス指向アーキテクチャ)によるデータ活用」の3つの特徴を実現したメジャーアップデートになるという。

クリス・ブアマン氏

 製品発表会では、来日した米Infomatica 最高マーケティング責任者のクリス・ブアマン氏がビジネスにおけるデータ利用の現状を取り上げ、新製品の狙いについて紹介した。

 同社では企業に対し、データ統合の必要性を提唱し続けている。データが企業内で分散管理されたままの状態であれば、ビジネスに必要なデータをリアルタイムに活用することができず、機会損失につながる。ブアマン氏は企業で取り扱うデータの容量や種類が増加し、ビジネスにおけるデータの重要性が増していると語った。しかし、同時にデータの管理もより複雑になり、データに対する信頼性の低下といった弊害も生じていると指摘した。

 「企業にとってデータは資産なのか、負債なのかを考えることが大切だ。“Data Driven Enterprise”(データ駆動型企業)を実現する手段をわれわれは提供する」(ブアマン氏)と、新製品の狙いをこのように述べた。

 Informatica Release 9は、データ統合エンジン「PowerCenter」やデータ接続管理の「PowerExchange」、データ品質管理「Data Quality」、複数のデータを一元的に表示する「Informatica Data Services」、クラウド環境と連携するための「Cloud Data Integration」など8つの製品で構成されている。ユーザーが求めるデータ統合の形態に合わせて、これらの製品が機能する仕組みになる。

 上記の3つの特徴のうち、「業務部門とIT部門の連携支援」では担当者ごとに提供されるツールと共通リポジトリを利用して、目的に沿ったデータ活用の環境を構築できるという。例えば複数の事業拠点で管理されている個々の顧客データを統合したい場合、業務部門の担当者が統合するための条件をツールで設定する。IT部門の開発担当者はツールを介して業務部門の作業内容を共有でき、条件に応じたデータ統合のロジックを組み立てるという具合だ。

 また「データ品質管理の強化」では、品質を維持するためのルールを定義できる。データを部門ごとに異なるルールで管理していれば、「どの部門のデータが正しいのか分からない」と信頼性に問題が生じるが、共通ルールで品質を維持すれば、データの信頼性が高まるとしている。

データの品質を“普遍的に”維持するというアプローチ

 「SOAによるデータ活用」では、データを仮想的に統合する仕組みを提供する。これにより、実データに手を加えることなく、ユーザーは複数のデータを目的に沿う形で抽出して、利用できるようになるという。

 ブアマン氏は、データ統合がビジネスに貢献した米国企業の事例も紹介した。鉄道会社ではトラックにシェアを奪われた貨物輸送の回復につなげ、旅客船を運航する企業では顧客ニーズの新たな開拓に成功したという。これらの企業は、データ統合による顧客分析から有効性の高いマーケティング戦略を打ち出すことができた。

 同氏によれば、一部の大手企業では、業務部門やIT部門とは別にデータ管理を専任で担当する「データスチュワード」を配置し、業務部門やIT部門、データススチュワードが三位一体となってデータ統合を手掛ける機会が増えつつあるという。だが、日本では企業にこうした役職者を配置するという概念がほとんどなく、業務部門やIT部門が大規模なプロジェクトを立ち上げて、データ統合を手掛けている場合が多い。

 今後、国内でもデータスチュワードのような役職が広がるかどうかは未知数だが、ブアマン氏は「業務部門やIT部門だけでも効率的にデータ統合を進められる手段を提供したい」と述べた。

 Informatica Release 9は、11月中旬から出荷を開始する予定である。

変更履歴……初出時に「Information Data Services」とありましたが、正しくは「Informatica Data Services」です。お詫びして訂正いたします。

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