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» 2010年11月12日 08時00分 公開

PC編 トラブルに備えるバックアップの活用今すぐ始めたい中小企業のセキュリティ対策チェック(2/2 ページ)

[新倉茂彦,ITmedia]
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身近に始められるバックアップ

 「天災は忘れたころにやってくる」という格言のように、バックアップをしていない時に限って、突然にPCが使用できなくなる事態が起こりがちです。わたし自身、何度も痛い目にあっているのでバックアップは日常行動の1つになりました。バックアップの方法には多種多様なものがあります。例えば、最近のOSは標準機能としてバックアップ機能を搭載しています。特定のフォルダ内のデータをボタン操作1つでバックアップできる無料ツールもあります。

 バックアップをしていれば、PCやデータが使用不能になっても、最後にバックアップした時の状態に戻すことができます。しかし、注意点もあります。状態を戻そうとした時と最後にバックアップをした期間の長さにより、バックアップできるデータの鮮度が落ちてしまうことです。よく、「こまめにバックアップしましょう」と言われますが、これがその理由です。

 バックアップしたデータは、PCとは別の媒体に保存しなければ意味がありません。かつてはUSBメモリやCD、DVDなどにバックアップすることが推奨されていましたが、データの大容量化が進む現在ではファイルサーバなどが手軽な手段と注目されています。

 従来はサーバなどを購入し、データの複製を同時に作成するRAID構成とするなど、バックアップの管理や手間、費用も大きなものでした。しかし、今ではテレビ録画にも使える大容量のネットワークHDDを量販店で気軽に購入できます。Webブラウザで管理する簡単なバックアップの仕組みが数万円程度で構築できる時代になりました。複数のメディアにバックアップのデータを複製するようにしておけば、同時にメディアが故障しない限りデータの安全性が保たれます。

 また、バックアップをすることに加えて、バックアップしたデータの管理にも気を配ることが大切です。管理まで意識が行き届いていない場合が少なくありません。ファイルサーバにバックアップしたデータを保存していても、データにアクセスできる権限を適切に管理しなければ盗まれてしまう危険があります。管理が行き届いていないと、ファイルサーバの中はまさに「ごった煮」状態となってしまい、誰もがバックアップしたデータにアクセスできてしまいます。

 特に無線LANを使っている場合は、強度の高い暗号化を利用すべきです。暗号化をせずに無線LANでファイルサーバに接続できるようにしていると、無線LANの電波が届く範囲内であれば、会社の外からでもファイルサーバにアクセスできてしまうのです。

 ここに挙げたセキュリティ対策は最低限のものですので、必ず実施していただきたいと思います。「うちは大丈夫!」と思っている方も、今一度確認してみてはいかがでしょうか。

新倉茂彦(にいくら しげひこ)

有限会社ティーシーニック代表取締役、セキュリティプロデューサー、MBA(経営情報学修士)

コンピュータセキュリティの論理的、物理的分野で経験を積み、ITリスクマネジメントに5年間従事。現在は「狙う側の視点」から企業防衛をトータルサポートする情報漏洩対策・情報セキュリティのコンサルティングを提供。オルタナティブ・ブログ「新倉茂彦の情報セキュリティAtoZ」も執筆中。


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