NTTデータ、避難所での巡回診療を支援するシステムを福島医大に無償提供

福島県立医科大学が避難所などで実施している巡回診療を支援するために、NTTデータがインターネットサービスとタブレット端末によるシステムを構築した。

» 2011年05月23日 16時09分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 NTTデータは、東日本大震災で被災した住民への巡回医療を支援するため、タブレット端末などからインターネット経由で利用する「巡回診療支援システム」を福島県立医科大学に無償提供した。

 提供したシステムでは、紙文書に記録している日々の診療結果をスキャナーで読み取って電子データとして保存し、受診者基本情報を紐づけて管理する。避難所などで巡回診療に当たる医師がタブレット端末を持ち歩き、巡回診療先からシステムにアクセスすることで、受診者の記録を確認しながら診療できるようになる。厚生労働省の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に準拠したセキュリティ対策を実施しているという。

 福島医大は、3月11日の震災直後から県内の避難所住民に対する巡回診療を実施している。現地では紙媒体で診療記録を管理しており、過去の結果の共有や検索、確認が困難となっていた。この問題を解決するため、NTTデータは福島医大にヒアリングを行って、同社の「医療情報連携プラットフォーム」を活用したシステムを3週間で構築したという。

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