IDC、2011年のタブレット出荷台数予測を上方修正

第1四半期の出荷台数はホリデーシーズンだった前期より減少したが、第2四半期以降は競争力の高い新製品の投入が続くことから、年間出荷台数予測を5040万台から5350万台に修正した。

» 2011年07月11日 10時11分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米調査会社のIDCは7月8日(現地時間)、第1四半期(1〜3月)における世界のタブレット端末出荷に関する調査結果を発表した。出荷台数は720万台で前期より28%減少したが、前期はホリデーシーズンだったこともあり、同社は2011年通年の出荷台数予測を5040万台から5350万台に引き上げた。

 IDCは予測を上方修正する理由として、第1四半期は世界経済全体が不調だった上、サプライチェーンの制約もあったが、第2四半期以降には多数の新タブレットが投入されることを挙げている。

 OS別のシェアでは、米AppleのiOS(iPadおよびiPad 2)が予想よりは少なかったものの、引き続いて圧倒的な首位だった。2位のAndroidは、前期比8.2ポイント増の34%になった。メーカーとしては韓国のSamsungと米Motorolaが健闘しているが、通信キャリア経由の販売で必要な3G/4G回線への加入を嫌うユーザーが多いことが売り上げを抑制しているとIDCはみている。

 電子書籍リーダー(IDCはタブレットとは別に調査している)の同四半期の出荷台数は330万台で、前年同期の約2倍(105%増)だった。企業別シェアでは、米Burnes & Nobleが初めて米Amazon.comを抜いた。2010年11月に発売されたカラー版「NOOK」が好調だった。Amazonの電子書籍リーダー「Kindle」にはカラー版はない。Amazonは、8月にもタブレット端末を発売するとみられている

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