Google、プライバシーポリシーと利用規約を更新へ データの横断収集でターゲティングを強化

GmailやGoogle検索、Googleマップなどでのユーザー情報を1つにまとめることで、ターゲティング広告の関連性を高め、パーソナライズしたコンテンツを提供できるとしている。

» 2012年01月25日 09時44分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleは1月24日(現地時間)、同社のすべてのサービスに関するプライバシーポリシーと利用規約を更新すると発表した。3月1日に発効する。これまで各サービスごとにあったプライバシーポリシーが1つに統一される。Googleは、さまざまなサービスでのユーザーの利用履歴や情報を包括的に収集できるようになり、ターゲティング広告や提供コンテンツの確度を高められるようになる。Googleは「ユーザーをGoogleの各種サービスすべてで共通して1人のユーザーとして扱うことができる」と説明する。

 同社は同日から、全ユーザーにメールやGoogle検索のトップページなどでこの変更について告知していく。トップページには既に告知が掲載されており、「ポリシーと原則」というページが用意された。

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 主な変更点は、ユーザーがGoogleアカウントでログインして利用した各サービス(Android端末も含む)での個人情報が1つにまとめられることだ。Googleが収集するデータの種類やユーザーによる情報の公開/非公開の設定は従来と変わらないが、それらをまとめることでサービスを横断するユーザー体験を提供できるという。

 例えば、Google検索で「タブレット」を検索すると、Gmailの画面にAmazon Kindleの広告が表示されるといったことが考えられる。Googleは今回の更新でユーザーが得られるメリットの一例として、Googleカレンダーの予定、Android端末のGPSデータ、Googleマップの交通情報などのから、ユーザーが予定に遅れそうだと警告できると説明している。また、Google+、Gmail、YouTubeでのこれまでのユーザー利用データから、検索結果をパーソナライズするサービスも提供する計画という。

 新プライバシーポリシーおよび利用規約は3月1日に全ユーザーに適用され、(当然ながら)オプトアウトできない。これを受け入れられないユーザーは、ヘルプセンターに掲載されている手順でアカウントを閉鎖することになる。Googleは「ポリシーと原則」の「よくある質問」ページで「Googleは今後も、データ移行の自由を尊重しますので、ユーザーのご希望に応じて自由に別のサービスにデータを移行していただけます」としている。


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