日立、東大と共同開発した高速DBエンジンを製品化

2010年3月から東京大学と日立製作所が共同で進めるデータベースエンジンの研究プロジェクトに関して、具体的な成果が表れ始めた。

» 2012年05月28日 11時30分 公開
[ITmedia]

 日立製作所は5月28日、2年前から東京大学と共同で推進する高速データベースエンジンの研究開発成果を製品化すると発表した。第一弾として、データアクセス基盤「Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム」を6月7日に販売開始する。

 新製品は、東大と共同開発した高速データベースエンジンに、日立のアドバンスドサーバ「HA8000シリーズ」と、SSD(Solid State Drive)を搭載したストレージ「BR1200」を組み合わせたもの。

「Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム」の活用イメージ(出典:日立製作所ホームページ) 「Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム」の活用イメージ(出典:日立製作所ホームページ)

 同データベースエンジンは、データ入出力要求の発生順序とは無関係な順序で非同期にデータを処理する「非順序型実行原理」に基づき、データの入出力処理を行うため、サーバのマルチコアプロセッサおよびストレージシステムの利用効率を最大限に高めて、高速なデータ抽出および検索が可能となる。標準SQLに対応することでユーザーの既存の分析ノウハウも活用できる。既に従来比で約100倍のデータ検索性能を実現しており、最終的には2013年度中に約800倍にまで高めていくという。

 この共同研究は、最先端研究開発支援プログラム「超巨大データベース時代に向けた最高速データベースエンジンの開発と当該エンジンを核とする戦略的社会サービスの実証・評価」において2010年3月から実施しているもので、東大が発案した非順序型実行原理が中核となっている。

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