日本IBMがテクニカル・コンピューティング製品を発売、HPCを一般企業にも

2011年に買収したPlatform Computingのソフトウェア技術を組み込んだ高性能コンピュータ製品を発売する。

» 2012年06月12日 15時38分 公開
[ITmedia]

 日本IBMは6月12日、高性能コンピュータ製品群「IBM Technical Computing」を発表した。米IBMが2011年に買収したPlatform Computingのソフトウェア技術を組み込んだもので、15日から国内提供を開始する。

 IBM Technical Computingは、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)分野向けの高い演算処理性能を持つコンピュータを一般企業でも利用できることを目指したものという。システム製品マーケティング&ソリューション 理事の星野裕氏は、「今後多くの企業がビッグデータ分析に取り組むようになる。HPCが新薬開発や気象予測、金融リスク計算といった特殊領域だけでなく一般的な利用でも求められてくる」と話す。

 Platform ComputingはHPCの管理ソリューションを手掛けている企業。IBMでは同社のハードウェアにPlatform Computingのソフトウェアを統合、最適化した新製品として「IBM System x iDataPlex dx360 M4」「IBM Intelligent Cluster」「IBM DCS3700 Enhancements」をラインアップする。またソフトウェア製品としてワークロード管理の「IBM Platform LSF」、クラスタ管理の「IBM Platform HPC」、MapReduceの分散処理を利用した分析アプリ「IBM Platform Symphony」などを提供する。

IBM Technical Computingの主な製品

 プラットフォーム コンピューティング 代表取締役社長のヴェニュ・サテラデュ氏は、「新たなユーザー企業にHPC分野で培ったノウハウと実績を提供することで、ビッグデータ活用を通じたビジネス価値の創造を支援したい」と述べた。

 製品の概算価格は、IBM System x iDataPlex dx360 M4の場合が1ノード当たり42万円(税別)、84ノードによる1ラック構成が3897万円(同)となる。

iDataPlex dx360 M4の性能

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