「Firefox 14」の正式版リリース Google検索の暗号化やOS X Lionでのフルスクリーン表示

MozillaがWindows、Mac、Linux向けのWebブラウザ最新版「Firefox 14」をリリースした。検索バーでのGoogle検索をSSL暗号化する機能などが盛り込まれた。

» 2012年07月18日 07時37分 公開
[鈴木聖子, 佐藤由紀子,ITmedia]

 Mozilla Foundationは7月17日(現地時間)、Webブラウザの最新版となる「Firefox 14」(バージョン14.0.1)をWindows、Mac、Linux向けにリリースした。Google検索をSSL暗号化するなどの新機能を盛り込んだほか、多数の深刻な脆弱性を修正している。

 Google検索の暗号化では、Firefoxの検索バーなどからGoogle検索を行った場合、検索内容がセキュアなHTTPS接続を通じてGoogleに送信され、検索結果もセキュアなWebサイトで表示されるようになる。これは、例えば公衆無線LANを使った場合などに、信頼できないネットワークによって個人情報が収集されたり、検索結果が改ざん、監視されたりするのを防ぐ狙い。

 Mozillaによると、現時点でFirefoxに検索の暗号化を許している検索エンジンはGoogleのみ。「将来的には他の検索エンジンにもこの機能のサポートを期待する」としている。

 この他、以下の新機能・変更が加えられた。

  • ロケーションバーに過去の入力履歴を反映したオートコンプリート機能を搭載
  • サイト識別情報のデザイン変更
  • Mac版で、OS X Lionでのフルスクリーン表示に対応
  • (開発者向け)ポインタロックAPIの実装(Webゲームなどでマウスの制御を柔軟にできる)
  • (開発者向け)ディスプレイをスリープさせないAPIの実装

 サイト識別情報のデザイン変更では、通常サイト(地球儀アイコン)、SSL暗号化通信を使用しているサイト(錠前アイコン)に加え、EV(Extended Validation)SSL証明書を使用しているサイトは緑の錠前アイコンとサイト運営者名を表示し、暗号化されたコンテンツと暗号化されていないコンテンツが混在しているサイトでは「!」アイコンが表示される。

 mozilla 暗号化されたコンテンツと暗号化されていないコンテンツが混在しているサイト

 脆弱性は計15項目が修正された。このうち「javascript URLを通じたコードの実行」など5項目が重要度「最高」に分類されており、クラッシュを誘発したり、任意のコード実行に利用されたりする恐れがあるという。

 なお、Android版のFirefoxとしては6月に「Firefox 14」が公開されている。

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