日本ネットワークセキュリティ協会は、2011年の個人情報漏えい事件の傾向を分析した報告書を公開した。
日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)は9月20日、「2011年 情報セキュリティインシデントに関する調査報告書〜個人情報漏えい編〜」を公開した。今回の報告書では情報セキュリティ大学院大学の原田研究室と廣松研究室が調査に協力した。
この調査は2002年から毎年実施しているもので、今年で10回目となる。2011年に新聞やインターネットニュースなどで報道された個人情報漏えいのインシデントを対象に、情報漏えいの傾向などを分析している。
それによると、2011年に発生したインシデントは1551件で、漏えいした個人情報は628万4363人分、想定される損害賠償額は1899億7379万円に上った。インシデント1件あたりでは漏えい人数が4238人、平均被害想定損害賠償額は1億2810万円。漏えい1人あたりの平均被害想定損害賠償額は4万8533円だった。
漏えい原因別では「誤操作」(34.8%)や「管理ミス」(32.0%)、「紛失・置き忘れ」(13.2%)など不注意が原因とみられるインシデントが全体の8割近くを占め、内部不正や不正アクセスなどの悪意によるインシデントは約2割だった。
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