分解マニュアルのiFixitがChipworksと協力してA6を解析した結果、ARMベースのApple独自プロセッサのコアが手作業でレイアウトされていることや、プロセスがSamsungの32nmであることが分かった。
米Appleの「iPhone 5」の解体マニュアルを速攻で公開した米iFixitが9月26日(現地時間)、半導体チップや電子機器の解析を手掛ける米Chipworksと協力して、iPhone 5のアプリケーションプロセッサ「A6」の内部を解析した結果を多数の写真入りで公開した。
A6の分解結果についてはEE Timesの記事と重複するところもあるので、新たに明らかになったことを幾つか紹介する。
コアはARMベースのデュアルコアで、GPUは英Imagination TechnologiesのPowerVRのトリプルコアであることが分かった。
最も注目を集めているのは、コアのロジックブロックが手作業でレイアウトされているという点だ。A6のコアはARMのCortex-A15をベースにしたApple独自のものとみられているが、手作業でのレイアウトはそのうわさを裏付けているとiFixitはみている。手作業レイアウトはコストと時間がかかるが、処理速度の向上につながるという。
また、A6は韓国Samsung Electronicsの32ナノメートルHKMG(High-K Metal Gate:高誘電率膜・金属ゲート)プロセスで製造されていることも明らかになった。Appleは第3世代の「Apple TV」でもこのプロセスを採用している。
原文にはこの他、Wi-FiモジュールやSamsung製メモリダイの拡大写真などが掲載されている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.