ホワイトハウスにサイバー攻撃か 米メディアが相次ぎ報道

White House Military Officeのネットワークが中国からの攻撃を受け、不正侵入されたと報じられている。

» 2012年10月02日 07時24分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 米ホワイトハウスのネットワークがサイバー攻撃を受け、不正侵入される被害に遭ったと、米国のネットメディア各社が報じている。攻撃には中国の関与も指摘されているが、具体的な根拠は不明で、情報流出などの被害も伝えられていない。

 セキュリティ企業Kaspersky Labのニュースサービス「Threatpost」が報道を引用して10月1日に伝えたところでは、中国を拠点とする攻撃者がWhite House Military Office(WHMO)の機密扱いではないネットワーク上のマシンを標的としてスピアフィッシング攻撃を仕掛け、不正侵入したとされる。

 ただしこの攻撃によって情報が流出することも、機密扱いのマシンにアクセスされることもなかったという。

 Threatpostではこの事件について、「ホワイトハウスのネットワークは、米政府の他のネットワークと同様に、常に攻撃にさらされている」と指摘する。中国では主に2つの攻撃グループが運営されていて、民間と政府機関の両方を標的として、継続的に米国の資産を狙っていると分析するセキュリティ研究者もいるという。

 今回の攻撃も1回限りの偶発的なものではなく、長期にわたって続いている攻撃の一部にすぎないとThreatpostは見る。攻撃は成功することもあれば、失敗することもあるが、米政府機関のセキュリティ担当者も政府高官も、こうした状況については十分認識しており、今回ホワイトハウスが攻撃されたといっても、状況は何も変わらないと指摘している。

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