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» 2012年10月23日 08時00分 公開

モバイルワーク温故知新:【最終回】時代は「ポストモバイル」、そして「ノマド」へ (3/5)

[池田冬彦,ITmedia]

UMPCからUltrabookへ

 モバイル通信インフラの発展と高速化が進んでモバイルユーザーが急増するとともに、ノートPCの世界にも変化が生じた。その一つの波が「ウルトラモバイルPC(UMPC)」の登場だ。UMPCは2006年にIntelやMicrosoftが提唱した小型ノートPCのガイドラインであり、具体的にはPDAよりも多機能で、ノートPCよりも小型な端末のことで「ネットブック」とも呼ばれた。

 9インチ以下のタッチパネルスクリーンや、重量が907グラム以下であること、x86アーキテクチャでWindows XPが動作するといったUMPCのガイドラインは定められていたが、タッチスクリーンは高価であるため、実際には通常のノートPCをスケールダウンし、Webやメール、オフィス書類の編集などができるミニノートPCとして製造された商品が主流になった。「Eee PC(ASUS:エイスース)」や「PMシリーズ(工人社)」「VAIO Type U(ソニー)」など、さまざまな製品が登場している。

UMPCの1つ、ASUS Eee PC 901-XはAtom N270(1.6GHz)搭載の低価格UMPC

 このUMPCに目をつけ、ユーザー獲得の仕掛けを作ったのはイー・モバイルだった。同社は家電量販店などでUMPCとのセット販売を開始し、イー・モバイルのサービスを契約すれば、UMPCの本体を100円にするといった大胆なセット販売を展開し、UMPCの知名度向上に一役買った。

 UMPCはノートPCよりもはるかに軽くて小さいため、持ち運びに優れた端末として一斉を風靡(ふうび)したが、CPUのスペックやストレージの容量は小さく、HDDを内蔵せずメモリだけの機種もあった。このため、ノートPCよりも機能は限られていた。このため、低価格UMPCブームは次第に下火になり、その代わりに台頭してきたのが「Ultrabook」である。

 UltrabookはIntelが推進している新しいノートPCのコンセプトで、CPUはCore iシリーズを搭載し、本体の厚さは2センチ以下、価格を1000ドル以下に抑えるなどのガイドラインがある。簡単にいえば、軽くて薄く、価格も安いというのがUltrabookの特徴だ。このように、モバイルワークの普及とともにノートPCも進化し続けている。

2012年の見本市「CEATEC」で展示されていた東芝の新しいUltrabookはWindows 8搭載だ

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