iFixitが「iPad mini」を解剖 ディスプレイドライバはSamsung製、スピーカーはステレオ

AppleのiPad mini発売を目前に、iFixitが同端末の分解マニュアルを公開した。小さな筐体に多数の部品が詰め込まれており、「修理しやすさ度」は他のiPadと同じ10段階の2だった。

» 2012年11月02日 07時39分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米iFixitが11月1日(現地時間)、日本でも2日に発売される米Appleの「iPad mini」を解剖した。多数の写真入り分解マニュアルはこちら。なお以下の(Step○)は分解マニュアルの該当部分を指している。

 mini 1 分解完成図

 フィル・シラー氏が認めたように、スピーカーはステレオだった(Step15)。

 mini 2 2つのスピーカーがLightningコネクタの両側に配置されている

 ディスプレイの製造元は特定できなかったが、ディスプレイの背面に並ぶチップの中に、韓国Samsung Electronics製のディスプレイドライバ「W1235 S6TNMR1X01」がある(Step10)。SamsungはAppleへの液晶パネル供給を終了すると伝えられているが、少なくともドライバは提供しているようだ。

 A5プロセッサについては、iPhone 5の解剖からiFixitと協力している米Chipworksが別途解説している。電子顕微鏡での分析の結果、iPad miniのA5プロセッサは従来通りSamsungが製造しているとChipworksは断定した。Appleは最近、今後の端末向け4コアプロセッサの製造で台湾TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)と新規に契約しており、次期iPhoneではプロセッサの製造をSamsungからTSMCに移行する可能性があるとKorea Timesが伝えているが、iPad miniではまだ移行していないことが明らかになった。

 iFixitはiPad miniの「修理しやすさ度」を、iPad 2、第三世代iPadと同じ10段階で2と評価した。従来のiPadと異なり、ディスプレイの液晶とガラスパネルが分離できる(Step5)点は評価したが、Lightningコネクタがロジックボードに直接ハンダ付けされている(Step16)点や、隠れたネジが多数あることなどが修理しにくくしているという。

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