NEC、OpenFlow対応製品を拡充――適用領域を拡大へ

NECは、OpenFlow対応のネットワークコントローラの機能強化とスイッチやソフトウェアの新製品を発表。適用領域の拡大を目指すという。

» 2012年12月12日 15時51分 公開
[ITmedia]

 NECは12月12日、ネットワーク制御技術「OpenFlow」に対応したプログラマブルフローネットワークコントローラ「UNIVERGE PF 6800」の機能強化と、プログラマブルフロースイッチの新製品「UNIVERGE PF 5248」「同PF 5220」、Windows Server 2012の仮想スイッチ機能をプログラマブルフローに対応させるソフトウェア「同 PF 1000」を発表した。

 PF 6800での機能強化は、(1)障害時などにおける経路の切り替えの高速化、(2)IPv6ルーティングへの対応、(3)ブロードキャストトラフィックをオフロードする際のVLAN設定の簡素化――の3点。

 特に(1)は、OpenFlowの最新仕様のバージョン1.3で同社が提案していたグループ単位の管理による経路切り替えの高速処理機能を先行搭載するもの。従来のバージョン1.0では全てのフローに経路の切り替えを指示する必要があり、完了までに分単位の時間が必要だった。同機能では一度の切り替え指示(場合によっては自動的に)だけでフロー全体に適用できるため、完了までの時間を秒単位に短縮できるとしている。

UNIVERGE PF 5248(左)とPF 5220

 PF 5248とPF 5220はOpenFlow バージョン1.0に準拠する。PF 5248は、10GbEに対応した8ポート搭載モデルで、サーバからの接続を集線させるなどコアスイッチとしてもエッジスイッチとしても利用可能という。PF 5220は、10GbE対応2ポート、1GbE対応24ポートを搭載しており、データセンターのエッジスイッチや中規模企業のネットワークといった場所での利用に適しているという。

 PF 1000は、Windows Server 2012 Hyper-Vの仮想スイッチをOpenFlowに対応させ、PF 6800やプログラマブルフロースイッチ製品群とも連携して動作できるようにするもの。Hyper-V上での仮想マシン同士の通信を制御できるようになるとしている。

 PF 5248とPF 5220は12月27日に発売し、税別販売価格はPF 5248が215万円から、PF 5220が139万円から。PF 1000は応相談となる。

 NECによれば、OpenFlow対応のプログラマブルフローネットワーク製品は、数十の企業や大学などのデータセンターで本番運用されており、100近い企業や大学などで検証中という。同社では今後、本社と地方拠点間ネットワークなどプログラマブルフローネットワーク製品の適用領域の拡大を目指すとしている。

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