Oracle、セキュリティ強化の「Java SE 7 Update 10」をリリース

Java SE 7 Update 10ではWebブラウザ内で実行されるJavaアプリケーションを無効にできる機能が加わるなど、セキュリティ対策が強化された。

» 2012年12月19日 07時27分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 米Oracleは、Java最新版の「Java SE 7 Update 10」を公開した。Webブラウザ内で実行されるJavaアプリケーションを無効にできる機能が加わるなど、セキュリティ対策の強化を図っているのが特徴だ。

 Javaアプリケーションの有効/無効は、「Java Control Panel」で設定できる。「Security」タブで「Enable Java content in the browser」(ブラウザのJavaコンテンツを有効にする)のチェックを外すと、Webブラウザ内でJavaアプリケーションが実行されなくなる。

 一方、Javaアプリケーションが有効になっているデフォルトの状態では、Webブラウザで実行される無署名のアプレット、Java Web Startアプリケーション、組み込みJavaFXアプリケーションについて、4段階のセキュリティレベルを設定できるようになった。初期設定は下から2番目の「Medium」に設定されているが、「Very High」に引き上げると、JavaアプリがWebブラウザで実行される前に通告が出るようになり、セキュアでないバージョンのJavaでは無署名のアプリが実行されなくなる。

 また、Javaランタイムが最新のセキュリティベースラインに更新されているかどうか、有効期限が切れていないかどうかをチェックする機能も加わった。セキュアでないと判断した場合は、警告メッセージを表示してアップデートを促す。

 Javaはここ数年で脆弱性を突く攻撃が横行するようになり、WindowsとMacの両方を狙うマルウェアなどの標的にされていた。セキュリティ企業Kaspersky Labが運営するニュースサービスthreat postの記事では、「OracleがWebブラウザ内でJavaアプリケーションの実行を無効にできるようにしたことは、横行するJava攻撃の防止において重要な一歩となり得る」と評価している。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ