Google決算は2桁台の増収増益で純利益は予想を上回る

Googleの1〜3月期決算は、2桁台の増収増益。モバイルへのシフトの影響でクリック単価は引き続き減少しているが、ペイドクリック数は20%増加した。

» 2013年04月19日 07時46分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleが4月18日(現地時間)に発表した2013年第1四半期(1〜3月期)決算は、売上高は前年同期比31%増の139億6900万ドル、純利益が16%増の33億4600万ドル(1株当たり9.94ドル)だった。非GAAPベースの1株当たり純利益は11.58ドルで、アナリスト予測の10.08ドルを上回った。

 営業利益は2.6%増の34億7700万ドル(Motorolaの営業損失が2億7100万ドル)で、非GAAPベースの営業利益率は6.9ポイント減の30.2%だった。トラフィック獲得経費(TAC)は25%増の29億6000万ドル。

 google Googleの四半期売上高推移(単位:百万ドル)

 Google直営サイトを通じた収入は前年同期比18%増の86億4000万ドルで売上高の67%を占め、AdSenseプログラムを通じたパートナー経由の収入は12%増の32億6200ドルで全体の25%を占めた。クラウドサービスのGoogle AppsやモバイルOSのAndroidなどを含む、その他の事業による収入は150%増の10億4900万ドルで全体の8%を占めた。傘下のMotorolaの売上高は10億1800万ドルで全体の7%。同社のリストラ関連費用は6600万ドルだった。

 ペイドクリック(広告クリック)数は前年同期比で20%増、前期比で3%増。クリック単価(広告主がGoogleに支払う広告費)は前年同期比、前期比ともに4%減だった。クリック単価はここ数期、単価が比較的低いモバイル広告の割合が高くなるにつれて低下している。業績発表後の電話会見でラリー・ペイジCEOは、「モバイルとその体験は順調に成長しており、クリック単価はモバイル体験の向上に沿って向上すると思う」と語り、現在広告システムの簡易化にも取り組んでいると付け加えた。

 同四半期末時点の正社員数は、Motorolaの9982人を合わせ、世界で5万3891人。前四半期末時点から30人増加した。

 YouTubeで配信された決算発表後の電話会見でGoogle Glassについて質問されたペイジCEOは、Google GlassのOSがAndroidであることを初めて認めた。

 会見ではこの他、YouTubeの収益が倍増したこと、モバイルからの収益が伸びていること、Motorolaの黒字化には時間がかかるが確実に前進していることなどが語られた。今後の製品について尋ねられたペイジCEOは「未来を予測する最善の方法はそれを創ることだ。具体的に発表することはない」と語った。

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