NASAの請負企業United Space Allianceが、国際宇宙ステーション(ISS)で宇宙飛行士らが使っているノートPCをWindowsからLinuxに移行させた。
地球から400キロ離れた場所にテクニカルサポートを提供するのは難しい──。Linux Foundationは5月9日(現地時間)、アメリカ航空宇宙局(NASA)の契約企業で、国際宇宙ステーション(ISS)やスペースシャトルのオペレーションにかかわるUnited Space Alliance(USA)から、ISSで使うノートPCのプラットフォームをWindowsからLinuxに移行するためのユーザートレーニングを依頼されたと発表した。
ISSに滞在する宇宙飛行士らが業務で利用するノートPCのネットワーク「OpsLAN」の責任者を務めるUSAのキース・チュバラ氏は「われわれは、重要な機能をWindowsからLinuxに移行させた。安定し、信頼でき、自分たちで管理できるOSが必要だからだ」と語った。
チュバラ氏が管理しているノートPCは数十台で、ユーザー数は少ない(ISSは6人体制)ものの、幅広い用途に使われる。チュバラ氏はこれらのノートPCのOSとして、Debian 6を選択した。
ISSでこれまで使っていたノートPCのWindowsのバージョンは明記されていないが、OpsLANのドキュメント(リンク先はPDF)によると当初はWindows 95向けに開発されており、タイミングからみるとWindows XPだった可能性がある。
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