それでは、さらなる成長に向けた2014年度の実行プランは何か。ターナー氏は、(1)モバイルで勝つこと、(2)顧客のクラウド移行を加速させること、(3)勝つための競争、(4)顧客満足、という4つのテーマを追求すると表明した。
(1)については、Windows 8.1を搭載したタブレット端末およびスマートフォンを武器に、iOSおよびAndroidのモバイル端末に対抗する。特に米Appleのタブレット「iPad」に対する対抗意識は強く、比較CM映像を作成してカンファレンス会場で流すほどの徹底ぶりだ。
(2)に関しては、パートナー企業の協力が不可欠だとする。
「現在、2万2000社のパートナーがクラウドでトランザクションを起こしている。しかし残りの数十万社はどうだ? 今やクラウドは100%、150%、いや200%以上も成長している。ぜひすべてのパートナーにこのクラウドの船に乗ってもらいたい。Microsoftはパートナーによって作られ、パートナーに育てられたからだ」(ターナー氏)
(3)では、具体的な競合他社として、デバイスは、Apple、韓Samsung、米Google、米Amazon.com、ソニー、任天堂を、クラウドサービスは、米salesforce.com、Google、Amazon.com、米Facebookを、ITシステムでは、米VMware、米Oracle、米Cisco Systems、米IBMを挙げる。とりわけクラウドは各社がマーケットシェアを拡大しようと激戦が繰り広げられている。ターナー氏は「他社には敬意を払うべきだが、決して恐れる必要はない。我々の方が優れているということをパートナーも自信を持ってもらいたい」とアピールする。例えば、昨年にGoogleのクラウドパートナー約250社をMicrosoft陣営に引き込んだのだという。
(4)については、Windows XPのサポート終了を2014年4月に控える中、Windows 8のデプロイメントこそが顧客満足度向上の最大のドライバーになるとしている。「いまだインストールベースで25%のXPユーザーが存在する。パートナーにとって大きなチャンスが残っており、ここで信頼を勝ち取っていかねばならないのだ」とターナー氏は力説する。
「2014年度はMicrosoftの歴史の中で最も大きな革新の年になるだろう。注力分野であるクラウド、ビッグデータ、エンタープライズソーシャル、モビリティに積極投資していく。ぜひともパートナーは私をリソースとしてどんどん使ってもらいたい」(ターナー氏)
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