IPA研究員が業務データ入りの私物USBメモリを紛失

非常勤の研究員が2009年秋に、USBメモリを紛失していた事実が判明した。IPAの規程にも違反していた。

» 2013年08月01日 22時23分 公開
[ITmedia]

 情報処理推進機構(IPA)は8月1日、技術本部に所属する非常勤研究員が私物USBメモリを紛失していたと発表した。紛失が起きたのは2009年11月ごろで、私物USBメモリにはIPAの業務関連資料やIPA以外の団体の資料が保存されていたという。

 IPAによれば、私物USBメモリの紛失は7月29日に、このUSBメモリ入手したという外部からの通報で発覚した。紛失した場所は東急田園都市線あざみ野駅の構内(横浜市青葉区)だった。既に影響を受ける可能性のある関係者には連絡や謝罪を行っている。IPAでは法人文書などを許可無く持ち出したり、私物のUSBメモリを業務用PCに接続したりすることを禁止しており、紛失があった場合に遅滞なく報告することも規定で定めているという。当該研究員がこれらの事項に違反していたことも分かった。

 調査は継続中だが、USBメモリに保存されていた情報は現時点で、IPAのものが業務関連の勉強会候補者メモ(約30人)や講演などの関連資料、IPA以外では市場調査関連のヒアリングメモや外部団体の名簿など。一部は公開情報であり、パスワードで保護していたものもある。特定多数の個人情報やIPAの業務に支障をきたす可能性のある情報は含まれていないという。

 IPAは、国民向けにセキュリティ対策の啓発活動を実施している立場から、USBメモリの取り扱いやインシデント情報の共有などについて呼び掛けていた。「このような事態が発生したことは誠に遺憾であり、当該研究員の処分については、当機構の規程に基づき実施いたします。また全職員の再教育など、今後の再発防止に全力を尽くしてまいります」とのコメントを発表している。

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