EMCジャパン、重複排除バックアップ製品群を一挙投入

EMCジャパンは、重複排除バックアップストレージ「Data Domain」の新モデルのほか、データ重複排除アプライアンス製品「Avamar」とバックアップソフトウェア「NetWorker」の新バージョンを一斉発売した。

» 2013年08月06日 16時46分 公開
[本宮学,ITmedia]
photo EMCジャパンの遠井雅和氏(BRS事業本部 事業本部長)

 EMCジャパンは8月6日、データの重複排除機能を備えるバックアップストレージ「EMC Data Domain」の新モデル4機種を発売した。CPUの強化でバックアップ処理を高速化したほか、容量の拡張性も高めたという。併せて、データ重複排除アプライアンス製品「EMC Avamar」とバックアップソフトウェア「EMC NetWorker」の新バージョンも発売した。

 EMC Data Domainは、データのバックアップとアーカイブの両用途で利用できるストレージ製品。バックアップデータとアーカイブデータを1台のマシンで保存でき、全てのデータに対して重複排除を行えるのが特徴としている。また、重複排除高速化ソフトウェア「Data Domain Boost」(DD Boost)の利用でパフォーマンスを強化できるのも特徴だ。

 今回ラインアップに加わったのは、中規模環境向け「Data Domain DD2500」「Data Domain DD 4200」「Data Domain DD4500」と大規模環境向け「Data Domain DD7200」の4モデル。それぞれ従来モデルと比較し、バックアップ処理を最大4倍に高速化したほか、ストレージ容量の拡張性を最大10倍に拡張したという。各機種の詳細は次の通り。

機種名 DD2500 DD4200 DD4500 DD7200
バックアップ処理速度(通常時) 5.3テラバイト/時 10.2テラバイト/時 10.2テラバイト/時 11.9テラバイト/時
バックアップ処理速度(DD Boost利用時) 13.4テラバイト/時 22.0テラバイト/時 22.0テラバイト/時 26.0テラバイト/時
論理容量 最大6.6ぺタバイト 最大28.4ぺタバイト 最大57.0ぺタバイト 最大85.6ぺタバイト
有効容量 最大133テラバイト 最大569テラバイト 最大1.1ぺタバイト 最大1.7ぺタバイト

 最も安価なDD2500の価格は450万円からで、従来製品(DD640)と比べて容量当たりの単価を38%削減したという。

photo 従来製品との性能比較表

 これに併せ、同社はデータ重複排除アプライアンスの新製品「Avamar 7」とバックアップソフトウェア「NetWorker 8.1」も発売した。

 Avamar 7は、Data Domainに対してファイルシステムやNDMP対応NAS、IBM「Lotus Notes」のデータをバックアップできるようにした。また、従来バージョンで存在していたジョブ停止期間を排除し、常にバックアップを行えるようにしたという。NetWorker 8.1は、FC-SAN接続でもDD Boostを利用できるようになったほか、マルチテナント機能も追加した。

 EMCジャパンの遠井雅和氏(BRS事業本部 事業本部長)は「メールや業務アプリケーション、仮想マシンといったシステムごとに細分化されたバックアップ環境の場合、データ消失のリスクや運用負荷が高まるほか、バックアップコストも増える」と指摘する。同社は新製品の提供を通じ、企業のバックアップ環境の統合を支援していく考えだ。

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