EMC、異機種混在ストレージを統合管理/仮想化する「ViPR」を国内投入へ

EMCジャパンは、製造元や機種の異なる複数のストレージを統合管理/リソースプール化するソフトウェア「ViPR」を2013年内に国内投入する。

» 2013年06月06日 18時40分 公開
[本宮学,ITmedia]
photo EMCジャパンの山野修社長

 EMCジャパンの山野修社長は6月6日、製造元や機種の異なる複数のストレージを統合管理/リソースプール化するソフトウェア「ViPR」(ヴァイパー)を2013年下半期に国内投入すると発表した。主にデータセンター事業者やサービスプロバイダーをターゲットとし、大規模なストレージ環境の運用管理を簡素化するとしている。

 ViPRは、インストール先サーバとストレージアレイを接続することで、異機種混在のストレージ環境を抽象化して1つのストレージとして利用できるようにするソフトウェア。ストレージ全体の運用管理を簡素化するほか、アプリケーションごとにストレージリソースを分割して使えるようにするという。

 「Symmetrix VMAX」「VNX」「Isilon」といったEMC製ストレージのほか、サードパーティー製のストレージ、さらに、市販のHDDといったコモディティー製品も接続して利用できる。接続中のストレージは専用ポータルサイト上で確認でき、アプリケーションごとに必要なサービスレベルを設定すれば、仮想的なストレージプールが自動で生成されるという。

 「ViPRは、物理ストレージを意識することなくアプリケーションごとに必要な容量を割り当てられるようにする。容量についても、ストレージのプール化を通じてハードウェアを気にせず利用できるほか、運用もできる限り自動化する」と山野社長はアピールする。

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 抽象化されたストレージ領域に対しては、ブロック(SAN)、ファイル(NAS)に加え、オブジェクト(Amazon S3、OpenStack Swift対応のREST API、HDFS APIなど)でもアクセスして利用できる。このほか、異機種混在ストレージ全体に対する分析も実行できるとしている。

 「EMCは決して垂直統合を目指さない」と山野社長は強調する。同社は他社ストレージ製品も統合管理できるViPRを提供するほか、サービスレベルやパフォーマンスなどにそれぞれ特徴を持つストレージ製品群の提供を通じ「顧客に選択肢を提供していく」(山野社長)としている。

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