メインフレームのビッグデータ活用を効率化するDB最新版を提供、日本IBM

日本IBMは、メインフレーム「IBM System z」シリーズでのビッグデータ活用をサポートするデータベースソフトウェアの最新版を発表した。

» 2013年10月08日 15時21分 公開
[ITmedia]

 日本IBMは10月8日、メインフレーム「IBM System z」シリーズ向けのリレーショナルデータベース最新版「IBM DB2 11 for z/OS」と、階層型データベースの最新版「IBM Information Management System 13 Transaction and Database Servers」を発表した。

 IBM DB2 11 for z/OSは、オンライントランザクション処理(OLTP)や分析において大量データを照会する際のパフォーマンスが、従来に比べ最大40%向上した。また、汎用的なHadoop基盤との接続のインタフェースを実装したことで、非構造化データを含めたビジネスデータを取り扱えようになり、多角的な情報を企業経営へ活用できるようになったという。さらに、前バージョンの「DB2 for z/OS」に対応した仕様のままアプリケーションを稼働できるモードを新たに追加している。

 加えて、Netezzaテクノロジーを活用したIBMのアナリティクス基盤「IBM PureData System for Analytics」を「IBM System z」の分析機能の一部として連携させるオプション製品「IBM DB2 Analytics Accelerator for z/OS」を導入することで、大量のデータの分析や分析時のシステム負荷の分散が可能になる。最新版のIBM DB2 Analytics Accelerator for z/OS 4.1では実行時に要求文を組み立てる動的SQLに加え、事前にプログラムに要求文が組み込まれている静的SQLにも新たに対応し、より幅広いアプリケーションを活用できるという。

 IBM IMS 13 Transaction and Database Serversは、1秒あたり最大10万トランザクションを超えるパフォーマンスを達成しながら、CPU使用量を最大10%削減するなど、大量データをより高速に処理できるようになっている。データへのアクセスにおいて、オープンソースの統合開発環境Eclipseを活用し、リレーショナルデータベースと同じSQL言語で対応できる範囲を、従来のJavaに加えてCOBOLにも拡張し、汎用的なデータベースの技術者でも管理・運用できるという。システムを停止せずにデータベースの構成を変更できる機能も追加しており、システムの計画停止の頻度を減らすことができる。

 zEnterprise最小構成でのライセンス使用料金は、IBM DB2 11 for z/OSが月額63万8300円(税別)から、IBM IMS 13 Transaction and Database Serversが138万9600円(同)からで、ともに10月25日から出荷する。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ